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JICA 北海道地域教師海外研修(カンボジア)

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カンボジア

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この記事の投稿者JAGA

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今週は、カンボジア王国(Kingdom of Cambodia)をピックアップ!

<国の位置>
インドシナ半島に位置する東南アジアの立憲君主制国家。
東にベトナム、西にタイ、北にラオスと国境を接し、南は南シナ海に接する。

<面積>
181,035平方キロメートル(87位) (日本の約2分の1弱)

<人口>
13.4百万人(2008年政府統計)

<言語>
公用語:カンボジア語(クメール語)高齢者や特別な職業(医師など)の間ではフランス語がある程度通じるが、若者の間で最もポピュラーな外国語は英語となっている。

<宗教>
9割以上が上座部仏教で国民の4%ほどがイスラム教徒。クメール・ルージュ政権時代には宗教活動が禁止され、多くの寺院やモスクなどの宗教関係施設が破壊され、多くの僧侶が還俗・虐殺された。現在は信教の自由が保障されている。

<気候>
カンボジアは北緯11~15度にまたがり、5~10月が雨季(暖かく湿った南西の季節風)、11~4月が乾季(乾いた浦東風が吹く)である。降雨のピークは9月(海岸地域は8月)。雨季にはタイ湾からの風で気温は22度まで下がり、乾季には北東風で40度まで上がる。プノンペンでは、年間平均気温が27度、乾季と雨季の境目の4月が最高気温(35~25度)で、乾季の11月に最低気温(30~23度)である。

<食文化>
カンボジア料理は、それほど辛くなくアジア料理特有の香草もそれほど強くない。家庭料理のように、穏やかでほっとする味わい。生野菜、香草、ココナッツ、魚を発酵させて作った「プラホック」や魚醤の一種「トゥック・トレイ」などの調味料に特徴がある。スパイシーなエスニック料理の中でも、辛さも控えめで日本人になじみやすい味。芋やもち米、タビオカなどを使ったヘルシーなデザート、南国フルーツも種類が豊富。ストランは主に、カンボジア料理と、カンボジア風中華料理のお店が多く、他にはフランス料理、隣国タイ料理や日本料理のお店などがある。

<産業>
農業、縫製業、建設業、観光業が産業の4本柱。対日では、日本への輸出約182億円(靴等が66.8% 、衣類及び付属品が29.9%)日本からの輸入約140億円 (小型船舶が33.7% 、車輌・部品が18.9%、縫製用機械等が17.8%)(2010年貿易統計)

<教育>
若年層の識字率は低くないが、45歳以上の識字率はクメール・ルージュ時代に教育が禁止された影響もあってか21.0%とかなり低い水準である。2004年の15歳以上で読み書きできる者は男性84.7%、女性64.1%。2005年の初等教育純就学率91.9%、中学校教育就学率男子57%、女子16%(1998-2002年)(ユニセフ『世界子供白書2005年』ほか)。

<観光>
カンボジア国内のユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産2件(アンコール遺跡およびプレアヴィヒア寺院)
アンコール遺跡:かつてのカンボジア・トンレサップ湖の周辺に栄えた王朝を総称して、アンコールと呼んでいる。802年にジャヤバルマン2世がプノン・クーレン(クーレン山)において自らを「クメール諸王の中の王」とし、王都の造営が始まった。王は神の化身であるという神王思想によって遺跡が集中し、13世紀にはインドシナ半島の全域を支配下におさめ最盛期を迎えた。王国の衰退後、繁栄を誇ったこの城都は放置され、一部を除いて樹海の中に埋もれることになったが、数世紀の歳月を経て、カンボジアの密森から現出した。年間280 万人を超える観光客を集める。

出典・参考:外務省HP、カンボジア王国政府観光局、ウィキペディア

今週のゲストは…
帯広農業高校教諭 能登淳子さん
清水町立清水中学校教諭 武山公之さん
帯広市立栄小学校教諭 畑中美佳さん

■よろしくお願いします。カンボジアで最初にイメージするのは、国旗にも描かれている“アンコールワット”ですが、ご覧になりましたか?

畑中先生 以下畑)壮大な景色に驚きました。また、日本ではなかなか見ることができない石を建造や自然とのつながりが素敵でした。特に池に浮かぶ蓮の花は圧巻でした。

能登先生 以下能)木の根っこに押しつぶされそうになっているタプロム寺院に、自然の逞しさを感じました。また、四方に顔のついたバイヨン寺院の修復現場を見学しましたが、アンコールワットとの歴史的な意味あいの違い(アンコールワットが繁栄の証、バイヨンは戦後復興の証)がおもしろかったです。

■カンボジアという国にはどういう印象をもちましたか?

武山先生 以下武)「開発後進国」というレッテルが張られているカンボジアですが、プノンペンやシェムリアップなどの大都市では、そんな姿は微塵も感じませんでした。乱立するFree Wi-fiの看板に、スマートフォンを自在に操る人々の姿を見て一瞬「先進国か?」と錯覚するほどでした。ところが都市を離れ農村に行くとインフラの質が格段に落ちてトイレや、飲み水など不便さがたくさんありました。この格差こそが後進国の現状だと感じました。

畑)子どもたちが人懐っこく素直なところは行く前と同じイメージでしたが、お手伝いや学習に対する考えは地域差が大きく、大都市では日本の子どもとあまり変わりがないところもありました。全体的に明るい雰囲気の国でしたが、生活しているところのすぐ近くに地雷や不発弾除去区域があったり、戦争の被害に遭われている方が身近にいるなどの課題も感じました。

■この研修には何名ぐらいの方が参加されたんですか?

能)11名です。十勝からはこの3名が参加しました。

■研修に参加しようと思われたきっかけは何でしょうか?

能)国内外問わず旅行が好きで、自分が見たものを単に紹介するのではなく、教材化する方法を身につけたいと考えていました。また、これまで海外研修に参加された先生方の授業を体験し、自分自身も生徒の気づきを促す授業づくりができるようになりたいと思いました。

武)以前,海外旅行でハワイに行ったとき「平等院」に行きました。
そこには寺を管理されている日系の方がいて,日本人である私に「どうしてハワイに『平等院』があるのか」という話をしてくださり,それを授業で生徒に伝えたところ,とても反響が大きかったんです。
今回は「授業づくりのため」に企画された研修だったので、きっとこの時以上の発見や収穫があるから,それを学んできて,授業で生徒に伝えたいと思い参加しました。

畑)学校全体で国際理解交流に取り組んでいる子ども達は、小さい時から他国の方と交流や情報があるため、学年とともに大人以上に自分の考えや興味・関心を持つことができるということを感じました。学校の計画に任せるだけでなく、自分自身も子どもの発達段階にあわせて工夫して指導が行えるようになりたいと思い参加を希望しました。また、他の参加者の方の授業作りや視察の視点を見て、自分自身の授業作りの参考にしたいとも思いました。

♪Queen「Don't Stop Me Now」

■カンボジアではどんな場所を視察されましたか?

武)いろいろ行きました。プノンペン、シェムリアップ、コンポントムといった地域を回り、JICAプロジェクトの現場視察、ボランティアとの交流、また織物研究所や現地の学校などを訪問しました。

■JICAプロジェクトの現場とはどんなところがありますか?

畑)例えば、「カンボジア日本人材開発センター」という所へ行きました。このセンターは企業経営者、管理者、起業家と幅広い層を対象としたビジネスコースを実施することで、カンボジア国内における雇用創出、起業促進を図っているそうです。日本とカンボジア間の交流を促進していく役割も担っていて、現在JICAの協力の下、日本語コース、人材育成コース、交流事業等を実施していると聞きました。

■そこで日本語を勉強している学生がいるんですか?

畑)はい。若い学生さんだったので、インターネットを使い、非常に日本の情報に詳しいことに驚きました。日本の学生の好きなドラマや漫画で同じように楽しんだり、涙したりする姿や質問に答える様子は日本の学生とあまり変わりはありませんでした。ドラマをたくさん観ているため、日本の高校生活に興味があり、昼ご飯はお弁当を食べていることやスカートの丈や靴下など細かなところまで質問されました。

■ボランティアというのは、カンボジアで活動中の日本の方ですか?

武)はい。シニア海外ボランティアでサッカーの一級審判インストラクターの「唐木田 徹(からきだ てつ)」さんにお会いしました。50歳になり、審判として笛を吹くことができなくなった後、遠く離れた異国の地にやってきて、そこで後進の指導に当たる。文化や考え方も違うので、思い通りに進まないことはあるけれど、「世界で笛を吹くならこれができなければいけない」と明確に基準を示し、そこに向けてカンボジアの審判たちと一緒に努力する姿は、まるで我々教師が学級経営をしているようにも見えました。
帰国日、わざわざ奥様と一緒に空港まで見送りに来てくださり、本当に情の深い方だなと感じました。きっとそういう部分がカンボジアの人にも伝わって、成果につながっていて、それって、やっぱり世界共通のことなんだなと改めて感じさせられました。

■織物研究所というのは?

能)クメール伝統織物研究所という所へ行きました。所長の森本喜久男さんは、内戦で失われた伝統織物をカンボジアの人々とともに復興し、さらに村作り、森作りと幅広い活動を行っていました。「カンボジアの豊かな自然環境が、素晴らしい織物を生み出した」との言葉に、人々の生活と自然が密接に関わってきたと感じました。

■現地の学校の子どもたちはいかがでしたか?

畑)国連ボランティアとして選挙監視活動中に殺害された中田厚仁(ナカタアツヒト)さんを記念して建てられた「ナカタアツヒト」小学校の子ども達が印象に残っています。一緒にゴムとびをしましたが、持ち方は同じでも、見たことがない跳び方でした。人懐っこく細かな遊びのルールは違っても遊びに対する意欲や興味が日本の子どもと共通する部分がありました。どこの国の子ども達も未来があり、夢をもって頑張って欲しいなぁと思いました。

■他に印象に残っていることは何かありますか?

能)もう一つ印象に残っていることは道です!コンポントムからプノンペンまでの車での移動の4時間の間で舗装道、ラテライトという赤土で締め固められた道、普通の白い砂?の道を通りましたが、道の出来でこんなに快適さもスピードも違うものかと思いました。白い道はおしりが痛くなるし、スピードも全然出ないし、なによりも舞い上がる砂で周りが何も見えない・・・周囲の木々も真っ白、人々もマスクをしている。普段当たり前にある道が、こんなに大切なものかと改めて実感出来ました。

■研修を終えて、十勝の子どもたちに何か伝えたいことが、新しく見つかりましたか?

能)実際に自分の目で見て、経験することが大事だなと改めて感じました。今はいろんな情報を簡単に得ることが出来ますが、それで満足せずに、自分が実際に経験して感じたことや考えたことを大事にして欲しいと思います。

武)カンボジアに渡航する前、「知識」として「つい最近まで内戦をしていた」ということは知っていたんですが、あくまでもそれは「知識」であって「体験」ではなかったんです。
私の場合、実際に地雷撤去現場に行き、30cm位の距離で不発弾を目の当たりにしたり、チム・メイさんという、収容所に入れられて、虐殺されそうになった方の話を聞くことで、少しずつ「知識」が「体験」に変わっていったのではないかと感じています。なので、私が生徒に伝えたいと思っていることは、「実際に訪れて体験すること」です。自分の目で見たり、感じたことは、きっと生徒たちにとって一生の財産になると思っています。

畑)いろいろな国の個性を知り、理解しようとすることは、とても楽しく興味深いことです。また、他の国の人や他の国で活躍されている方の考えは、日本にいる自分の考えを変えたり深めていくきっかけになるということを伝えたいです。

♪MARIA「旅立ちの日に」

■ありがとうございました!

【JICAギャラリー展示「チョムリアップスオ、カンボジア」】
(平成24年度JICA教師海外研修 北海道地域 パネル展)

JICAが毎年行っている「教師海外研修」
北海道地域の今年度の訪問先は『カンボジア』。
道東からは5名の先生が参加し、カンボジアで見たもの、出会った人の写真をたくさん展示しています。
カンボジアの教育事情や子供たちの様子など、研修へ参加された先生の視点で『カンボジア』を紹介します。

期間:3月25日まで
場所:JICA北海道(帯広)1階ロビー
時間:午前7時」~午後10時まで

お時間のあるの時に、ぜひご覧ください。

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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