今週は、ガンビア共和国(Republic of The Gambia）をピックアップ！

1588年、ガンビア川両岸に広がる領域の商業権をイギリスがポルトガルから買い取った。1965年にイギリスから独立し、ガンビアが誕生したが、約30年の民主政治の後、1994年に軍事クーデターが起こり、ガンビアの大統領はその座を追われた。1996年8月の国民投票により改正憲法が承認され、1997年1月に国民議会選挙が実施。国民の大半は自給農業の従事者。輸出の大半は落花生（ピーナッツ）が占めている。

＜国の位置＞
アフリカ西部、セネガルに囲まれたガンビア川流域に沿って領土を有する細長い国。

首都…バンジュール

＜面積＞
11,300平方キロメートル（ほぼ岐阜県と同じ面積）

＜人口＞
180万人（2011年：UNFPA）

＜民族＞
マンディンゴ族、ウォロフ族、ジョラ族、セラフリ族

＜宗教＞
イスラム教（80％）、キリスト教（10％）、伝統的宗教（10％）

＜気候＞
河口部から中流域に向かって、熱帯雨林気候からサバナ気候へと変化する。 雨季は6～10月で、南西モンスーンがこの時期に集中して多量の雨をもたらす。 乾季は11～5月となり、比較的気温も低くしのぎやすい。
首都バンジュールの年平均気温は25℃。

＜主要産業＞
サービス業（貿易・輸送・通信・観光）、農業（落花生）

出典・参考：外務省HP、ナショナルジオグラフィックHP、ウィキペディア

今週のゲストは…
JICA研修員のマシューさん

■よろしくお願いします！

マシューさん 以下マ）はじめまして、mihoさん、Nice to meet you!

■ガンビアはとても小さな国なんですね。

マ）はい、ガンビアはアフリカで最も小さな国で、ガンビア川の両岸がガンビアの国土です。川に沿った東西の距離は約400ｋｍ、南北では一番広い部分で50ｋｍしかありません。1日でガンビア中を旅行できます。

■ガンビアの魅力を教えてください。

マ）ガンビアの魅力はなんといっても、人々が親密に暮らしているところです。こんなに小さな国ですから、国民全員が家族のようなものです。例えば知らない人に出会ったとしても、きっと彼の村に行ったことがあったり、彼の村に友人がいたりします。こんな風に、国民ひとりひとりがとっても近いんです。

■日本人たちに知ってもらいたいことはありますか？

マ）そうですね、ガンビアの農業について知ってもらいたいです。ガンビアではマンゴーやオレンジなどのフルーツや、野菜、ピーナッツを生産しています。でも、基本的にガンビアで生産したものは国内で消費します。小さなガンビアには農作物を加工する施設がありません。

■普段は何語で話していますか？

マ）母語であるマンジャク語を話します。マンジャクはわたしの部族の名前でもあります。マンジャク族は、ガンビアの少数民族のひとつです。あとは公用語として英語を話します。

■マンジャク語のあいさつを教えてください。

マ）こんにちは⇒コロン
　　　さようなら⇒アルカチ ウヌ
　　　ありがとう⇒バラン

♪ゴスペルメガミックス
　ガンビアではクリスチャンはマイノリティですが、人が集まれば、誰かが必ずゴスペルを歌い始め、周りのみんなが合わせて歌うそう。

■おすすめの観光スポットを教えてください。

マ）ガンビアで何をしたいかによります。ガンビアには質の高いマーケットもありますし、国立公園もあります。それから、美しいビーチもあります。

■日本の人たちに体験してほしいことはありますか？

マ）日本の皆さんには、ガンビアの村を訪ねることをおすすめします。ガンビアの村人がどの様に生活し、どんな家に住んでいるのか見てもらいたいですね。村人は歓迎してくれますし、一緒に生活もさせてくれるでしょう。それから、伝統的な生活や儀式も見せてくれます。1週間でも1ヶ月でも、好きなだけ滞在することができます。

■そんな体験をしてみたい、という人になにかアドバイスはありますか？

マ）訪ねた家では、与えられる全てを快く受け取ってください。そして、滞在費として金銭を要求されることはありませんので、もし感謝のしるしとして何か渡したいのであれば、お金ではなく、記念となるような物を渡してくださいね。

■村では何が見られますか？

マ）伝統的なダンス・仮面舞踏を見ることができます。「クンポ」はその中でもユニークな踊りです。ヤシの葉で作った蓑で全身を覆ったダンサーが、木の棒を支えに、クルクルと回りながら踊ります。きっと人生で一度も見たことがない奇妙なダンスです！

■他にもありますか？

マ）そうですね、成人の儀式があります。儀式は、青年たちが村のはずれにある草むらで生活し、社会的訓練を受けます。例えば、目上の人への挨拶の方法、地域社会での身の振り方、家族をどのように養うか、など、大人として生活するために必要なたくさんの事をそこで習います。儀式は約1週間におよびます。この儀式には、観光客も参加することができ、特にアフリカに起源を持つアメリカ人やジャマイカ人には「ルーツ・ホームカミング・フェスティバル（里帰りの儀式）」が用意され、一緒に儀式を祝うことができます。

■ベストシーズンはいつですか？

マ）今がベストシーズンです。11月～3月は乾季のため、旅行するにはちょうど良い季節です。夏で乾季のこの時期には、世界中からガンビアの美しいビーチと涼しい浜風を求めてたくさんの観光客が訪れます。日本の方々、特に寒い北海道の人達には、この時期に冬の日本から抜け出して、おひさまの下で日光浴をするのがオススメです！

■ガンビアの食事について教えてください。

マ）「べネチン」は、人気料理のひとつです。トマトシチューと野菜、お米を一緒にゆでて作る料理です。ベネチンは、チキン、ポーク、ビーフなどのお肉やお魚を入れます。

■マシューさんの好きな料理は何ですか？

マ）「ンバハル」が一番好きです。干した魚とピーナッツのペーストをお米に包んで一緒に炊きます。炊けたら、かき混ぜてから食卓に出します。

■デザートは食べますか？

マ）食後にデザートを食べる習慣はありません。でも、いつでも好きな時にフルーツを食べます。ガンビアではたくさんフルーツが採れるんですよ！それから、「ウォンジョ」というドリンクがよく飲まれます。ウォンジョはソレルという植物で赤く色づけされたお水に、バナナなどの香りをつけた飲み物です。

♪「ライブコンサートin ブリストル」
　ガンビアで人気の歌手ジャリバ・ワヤテーが人気の「クマレク・バンド」と共演。2009年にイギリス・ブリストルで行われたコンサート音源。

■お仕事について教えてください。

マ）国立農業研究所の農業エンジニア部門で働いています。農業機械の開発や、メンテナンスの方法について研究し、農家にアドバイスをしたり、機械を扱うオペレーターを育成したりしています。

■週末は何をしていますか？

マ）ガンビアでは、親戚全部を家族として考えて生活しています。ですから、親戚の中でなにか手伝うことがあれば週末にみんなで協力して手伝います。また、村のために何かすることがあれば（木を切ったり、フェンスを作ったり）、それを手伝います。いつでも何かしらやらなくてはならない仕事があります。

■マシューさんは1月14日からＪＩＣＡ北海道（帯広）で研修を受けていますが、帯広のお気に入りは何ですか？

マ）雪のある帯広の冬を楽しんでいます！帯広に来て人生で初めて雪を見ました。特にスキーはお気に入りです。たくさん転びますが、そのたびに上手になっていますよ！

■日本にいる間に挑戦したいことはありますか？

マ）新しい食べ物に挑戦してみたいです。なんでも新しい物は好きなので、知らない人達にあったり、知らない場所にもたくさん行ってみたいです。

■マシューさんの研修コース「農業生産性向上のための農業機械・農機具改良」コースについて教えてください。

マ）農業エンジニアリングの分野に関する、自分の知識や技術を向上させるためにこの研修コースに参加しました。農業機械の操作法やメンテナンスの仕方など、今まで見てみたいと思っていた物や、知りたいと思っていたことを見ることができました。一番印象的なのは、日本で、農業の方法が昔ながらの方法からトラクターに至るまで、どの様に近代化されてきたかを知ることができたことです。この知識は、これからガンビアの農業を発展させる時に、よい見本となります。

■帰国後の展望を教えてください。

マ）研修コースで得た知識や経験を多くの人と共有し、ガンビアの農業システムに適した方法で活用していきたいと考えています。

■最後にメッセージを教えてください。

マ）日本の皆さんはわたしたちを温かく迎えてくださいました。ぜひその優しさと態度を変わらず持ち続けてください。そしてご自身の国・日本を愛してください。それから、ぜひ私の国、ガンビアにも遊びに来てくださいね！

■I can see that Japanese people are very welcoming people. And my message is to continue it. Please love your country! And also urge to visit my country, the Gambia!

♪ユースー・ジンダグのンダガ音楽「サレ・ビ」

■ありがとうございました！