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JICA帯広研修員 - マンガルさん(アフガニスタン)

JICA帯広研修員

アフガニスタン

JAGA

この記事の投稿者JAGA

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今週は、アフガニスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Afghanistan)をピックアップ!

アジア南西部に位置するイスラム共和国。
シルクロードが通り、中央アジアの文明の交差路といえる。古来よりさまざまな民族が定住、トルコや中東、中央アジア、インド、中国など多くの文化の影響がうかがえる多民族国家。

<国の位置>
南アジアに位置する内陸国。砂漠と高山が多い。南及び東にパキスタン、西にイラン、北にタジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、国の東端(ワハーン回廊)は中国に接する。

首都…カブール

<国情>
1919年、英国の保護領から独立。1973年、王制から共和制となる。のちに共産化し、これに反するイスラム勢力を抑圧するため、1979年ソ連軍が侵攻。1989年撤退するも民族間の内戦となる。1996年イスラム原理主義勢力タリバンが国土の大半を制圧したが、2001年米国同時多発テロの犯行グループをかくまったとして米軍の攻撃を受け崩壊。2004年、初の選挙による政権が成立し、カルザイ氏が当選、大統領に就任。アフガニスタン・イスラム共和国が発足。現在も各地で起こる紛争や自爆テロなどの脅威にさらされながらも、農業を中心とした経済の建て直しを進めている。

<言語>
ダリー語、パシュトゥー語、ハザラ語、ウズベク語、トルクメン語、ほか30の民族語

<面積>
652,225平方キロメートル(日本の約1.7倍)

<人口>
3,439万人(2010年:世銀)

<民族>
パシュトゥーン人、タジク人、ハザラ人、ウズベク人等

<宗教>
イスラム教(スンニー派、シーア派)

<気候>
厳しい大陸性で、夏の暑さは、+50℃に達し、冬には多くの山岳地区で-30℃が観測される。

<主要産業>
農業(小麦、大麦、ジャガイモ、米、アーモンド、サトウキビ等)
農業従事者は人口の80%を占める

<世界遺産>
・ジャムのミナレットと考古遺跡群
12世紀のゴール朝時代に建てられた高さ65mの記念碑。装飾文化の代表的なもので、八角形の土台の上に建ち、幾何学文様、最上部の青タイルの銘、レンガ造り、クーフィー体アラビア文字によるコーランの刻印装飾が特徴。ゴール州の人里離れた谷にあり、不毛の山々に囲まれ、激しく流れるハリルド川のそばに建つ。1957年に発見された。2001年のアメリカによるアフガニスタン侵攻により打撃を受け、2002年の遺産登録と同時に危機遺産にも登録されている。

・バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群
ヒンドゥークシュ山脈の山中、標高2800mほどの高地に位置する。1000以上もの仏教美術の優れた石窟(せっくつ)が発見され、なかでも4~5世紀頃にがけ面をうがって造られた、高さ55mと38mの2体の巨大仏像は有名だったが、2001年3月にタリバン政権によって破壊。2003年の遺産登録と同時に危機遺産リストにも登録されている。

<にんじんの原産地>
現在世界中で食べられているにんじんは、アフガニスタンの北東のカラコルム、ヒンズークシ山脈が原産地だといわれている。この地域では今でも野生種のにんじんを栽培しており、野生のにんじんは根の細いものや長いもの、ねじれたものがあり、色も白や橙、紫、赤と、形も色もさまざま。こうした野生のにんじんは、原産地から西と東に分かれて世界に広まっていった。現在でもにんじんは、大きく西洋種と東洋種に分けられる。

<アフガンハウンド‐アフガニスタンが原産の犬>
古代エジプト王朝時代から存在する最古の犬種として知られる。アフガニスタンの厳しい山岳地帯で、長い間猟犬として活躍してきたため、寒冷から体を守る被毛や、速く走る能力、持久力、跳躍力が発達。18世紀前半にイギリスに持ち込まれ、上流階級の人々から徐々に人気が広まり、ショーではもっとも激しい人気種のひとつとなりました。1970年代には庶民の間でも流行りましたが、最近ではその人気はやや停滞気味。

出典・参考:外務省HP、アフガニスタン大使館HP、ナショナルジオグラフィックHP、アニマルプラネットHP、デジタル大辞泉、Dole HP

今週は…
JICA研修員のマンガルさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

マンガルさん 以下マ)私の名前は、ムハンマド・シャフィーク・マンガルです。マンガルは私の苗字で、みんなマンガルと呼びます。アフガニスタンから来ました。アフガニスタン農業省植物防疫部植物病害課長として働いています。

♪ シャフィーク・ムリ―トゥ 「ラバップ」
 アフガニスタンの伝統民族弦楽器である「ラバップ」を使用している曲。

■言葉について教えてください。

マ)アフガニスタンにはパシュート語とダリー語の2つの公用語があります。私は、家族とはパシュート語を話し、職場ではパシュート語とダリー語の両方を使います。ダリー語はアフガニスタンで使われているペルシャ語です。

■パシュート語のあいさつを教えてください。

マ)こんにちは⇒アッサラム ワレイコム
  さようなら⇒ポッマハッデハッ
  ありがとう⇒ンマナナタシュコール

■アフガニスタンの一番好きなところを教えてください。

マ)アフガニスタンの全てです。私の宗教であるイスラム、イスラム教のラマダン(断食)明けの「イードフェスティバル」、結婚の風習や人間関係のネットワークを大事にしているところも好きです。人間関係はとても濃く、例をあげると、親戚はもちろんですが友達や知り合いが訪ねて来た時に宿泊するゲストルームが必ず家にあり、食事などのおもてなしをたっぷりします。その点は現在の日本の社会とは違うのではないかと感じています。

■アフガニスタンのオススメスポットを教えてください。

世界遺産として有名な「バーミヤン遺跡」。「バーミヤン遺跡」の中心的な存在であった2体の大仏は残念ながら、2001年にタリバンによって破壊されてしまいました。現在は遺跡の修復と保存に向けた活動が始まっています。カブールの丘陵地にあるアフガニスタン政府が管理する「バーブル庭園」。タリバン政権崩壊後の文化復興を象徴する公園です。カブール郊外にあるリゾート地として有名な「カルガ湖」も人気があります。
日本人の観光客の方には、これらの観光地や気候、アフガニスタン料理などおすすめしますが、残念ながらカブール郊外の観光地はまだまだ安全とは言えないのが現状です。

■オススメの季節はいつですか?

マ)春と冬をおすすめします。春は帯広のように花や緑にあふれとてもさわやかですが、白い雪で覆われる冬もこの上なく美しいです。冬は首都のカブールだとマイナス12℃くらいまでですが、地方のバーミヤンですとマイナス20℃以下まで下がります。アフガニスタンも日本と同じように移り変わる四季を楽しむことができます。そして帯広と東京の気候が違うように、地域によっては同じ季節でも温度や湿度などの気候が全く違います。北海道の人なら、アフガニスタンの冬も楽しめるのではないでしょうか。

■アフガニスタンの食べ物について教えてください。

マ)アフガニスタンの主食は、小麦を練り発酵させて焼く「ナン」です。「ナン」には円形と、だ円形のものがあります。「ナン」だけではなく、お米も食べます。アフガニスタン料理はバラエティに富んでいて、様々なお肉料理や付け合わせのソースがあります。国民食は焼き料理の「カバブ」だと思います。「カバブ」はマトン、ビーフ、チキンを使います。他には、ナンに肉や野菜などの具を包んで平らに伸ばして焼くあるいは揚げる「ボラニ」、ラム肉と人参、レーズンの入った「ガビリ・パラオ」(ピラフ)、牛や羊の肉と野菜、卵をミンチにして団子状にして串焼きにした「コフタ」など人気があります。私は、「カバブ」と「ボラニ」の組み合わせが一番好きです。

■どんなスウィーツがありますか?

マ)今のような暑い季節ですと、「シェリア」というアイスクリームがおすすめです。アイスクリームにナッツ、果物をあわせた「ジェラ」もおいしいです。ヘラートで発祥した「ヘラートアイスクリーム」というアイスクリーム会社は国外にも事業を拡大していて、とても人気があります。他には、デザートではないですが、シェリチャイ(ダリー語)というにブラックティーにミルクとお砂糖をたっぷり入れた温かい飲み物が大好きです。アフガニスタンでは人が集まるところには、必ずお茶が出てきます。

■人気のあるスポーツは何ですか?

マ)クリケットとサッカーです。首都のカブールでは、女性にもクリケットとサッカーは大変人気があります。パキスタンで暮らしていたアフガニスタン難民の間でクリケットの人気が出始めたのが、アフガニスタンでのクリケット人気の始まりでした。2010年にはクリケットの女子ナショナルチームが結成されました。私も週末には友達と一緒にクリケットやサッカーをして楽しみます。

■アフガニスタンの主要製品は何ですか?また、何を輸出して、何を輸入していますか?

マ)主要製品としては、麦、果物、ドライフルーツ。輸出品は、果物、ドライフルーツです。アフガニスタンはほとんどの製品を近隣諸国からの輸入に頼っているのが現状です。日本からは電化製品、車などを輸入しています。最近では、たくさんのアフガニスタン人のビジネスマンが東京に住んでいます。

■独特の文化や習慣はありますか?

マ)1つは、「イードラマダン」です。ラマダン(断食)が明けた後ラマダンが無事に終わったことを祝い、3日間みんなで食事をとるお祭りです。家族みんなで朝食をとった後、男性だけでモスクに礼拝に行き、「イードムバラク!(断食明けおめでとう!)とお祝いの言葉を交わします。その後は、ランチ、ディナーと豪華な食事を家族や友人と楽しみます。3日間のお祭りですから、一度にたくさんの食事をとるわけではなく、少量ずついただきます。
イードラマダンは、男性と女性はそれぞれの部屋に分かれ、お祝いをします。
もう1つは、「一夫多妻」です。イスラム教は一夫多妻制を認めていて、最大4人までと婚姻関係を結ぶことができます。ただし、2番目の奥さんと結婚する時には、1番最初の奥さんの同意を得られなければいけません。同じように、3番目の奥さんとの結婚を決める際は、奥さん2人からの同意が必要となります。奥さん全員と平等に接しなくてはいけないので、とても大変なことだと思います。最近では、奥さんは1人だけという男性もとても多いです。アフガニスタンでは年頃になると、結婚相手は親や親せきが決めます。私は6か月前に結婚したばかりですが、結婚式の当日まで妻の顔を見たことがありませんでした。

♪ ァルザナ・ナース 「カラナス カルホサ」
 パシュート語で「時々怒って、時々笑って」いう意味。
 アフガニスタンの男性達から非常に人気が高いという女性歌手。

■お仕事について教えてください。

マ)2年前にアフガニスタンの農業省に就職し、パクティア州の植物防疫部で植物病害課長をしています。

■週末は何をしていますか?

マ)アフガニスタンでは土日はお休みではなく、金曜日が休日となります。お休みの日には、親戚が訪ねてきたり、こちらが訪ねたりして過ごしています。それから、男性は礼拝の準備をします。私は妻と両親、2人の兄弟と2人の姉妹と合わせて八人で暮らしていますが、家族が一緒に過ごす時間を大切にしています。アフガニスタンでは、一家族の構成人数も多いですし、親戚関係がとても大事です。

■今、何に興味がありますか?

マ)もっともっと勉強がしたいです。今、アフガニスタンにはアフガニスタン人留学生を支援する国外の大学院への奨学金プログラムがいろいろな国から提供されています。私は大学院への入学を希望しているので、現在日本の大学院への奨学金プログラムに応募しているところです。

■日本や帯広の印象を教えてください。

マ)今年の5月に帯広に来た時は、「日本人は交通ルールをきちんと守る!」が最初の印象でした。カブールには500万人が暮らしているのですが、都市交通システムは100万人を想定したものなので渋滞なども多く、交通ルールを守る人は少ないです。

■日本のどんなところが気に入りましたか?

マ)日本人は、街の美化に対してとても熱心で、道路にゴミひとつ落ちていないのを見るとアフガニスタンとは違うなと感じます。みなさん勤勉で、お互いを尊重しているのも素晴らしいです。時間を守ることに対しても意識が高いと思います。研修中に神戸を訪れた時、あれほどのスピードを出す新幹線が、10分毎くらいで到着しては出発していく様子にも感心しました。帯広の過ごしやすい気候も気に入っています。

■日本で驚いたことはありますか?

マ)この2か月の間、道路でパトロールをしている警察官を一人も見ませんでした。そして、銃を携帯している警察官がいないことに一番驚いています。

■研修前からJICAのことをご存知でしたか?

マ)知っていました。たくさんのJICAスタッフがアフガニスタンで働いています。残念ながら紛争により壊滅的な状況になってしまったアフガニスタンの主要産業である農業の復興や発展のために、JICAはさまざまな支援を行ってくれています。私の専門は植物疫学なのですが、農業基盤整備に関する知識、技術、経験を得ることによって、今以上にアフガニスタンの農業に貢献できると考え、研修コースに参加することを決めました。

■帰国後の展望を教えてください。

マ)農家の生産性向上の手助けができればと考えています。私の専門は植物疫学なので、今回帯広で受けた研修内容コースは今の職種とは全く違います。ですが、学んだこと、経験したこと、得た知識をアフガニスタンに持ち帰り、同僚に教えたりなどすることで、アフガニスタンの農業技術の向上に役に立てばと思います。

■最後にメッセージをお願いします。

マ)全ての日本人の方々に伝えたいメッセージがあります。まず第一に、日本人と日本政府に感謝しています。日本はアフガニスタンへの世界第2位の支援国で、多くのアフガニスタンの学生に日本で学ぶ機会を与えてくれています。私は、日本と素晴らしい生活を送っている日本人が大好きです。

I have one message to all Japanese. First of all I thanked to the government of Japan and the people of Japan. Japan is the second big country which help to our country and they are trying to give a lot of chance to Afghan students to come to Japan and I love Japan and the people of Japan have a good life.

♪ ナルファ・シャペライ 「カバルザム」
 「カブールに行きたい」という意味。
 アフガニスタンだけではなく隣国のパキスタンやタジキスタンでも人気がある女性歌手。

■ありがとうございました!

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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