今週のゲストは…
JICA北海道（帯広）職員の西垣美佐子さん

■よろしくお願いします。いつから帯広で勤務されていますか？

西垣さん 以下西）昨年の11月からです。

■出身はどちらですか？

西）東京です。

■帯広・十勝の印象はいかがですか？

西）飛行機が空港に着陸する前、上空からみた景色が「ザ・北海道」という感じで、長年憧れていた北海道にこれから住めるんだと思うと夢のようでした。バスの中から見た白樺並木やどこまでも広がる大地は、非常に美しく、5ヶ月経った今でも見とれてしてしまいます。

■東京と違うと感じるところはどこですか？

西）まず、空が違います。どこまでも広がる青い空がすてきです。そして、スーパーで売っている魚が一匹そのままパックされていたり、聞いたことのない魚が売っていたりと、いろいろなところで驚きと発見があります。それから、ケーキの値段の安さにもびっくりしました。

■北海道に住みたいと思ったのはなぜですか？

西）母が夕張の出身で、子供のころから祖父母や親戚の家に遊びに行っていました。その頃から北海道ならではの景色、例えば極端に斜めになった家の屋根やかまぼこ形のサイロは珍しく、屋根の色も赤や青でかわいらしくてワクワクしていたことを覚えています。食べ物は何でもおいしく、北海道弁もほのぼのとしていて大好きで、1年に1度は足を運んでいましたし、しばらく行かないと禁断症状が出るほどでした。
ずっと住みたいと思っていましたが、なかなか思いは届かず、ずっと片思いでしたが、今回縁あって長年の夢を果たすことができました。

♪ 「セビジャーナス」　（フラメンコの曲）

■この曲にリクエストをいただきましが、どんな曲ですか？

西）私の友人や知人にスペイン好きな人が多く、フラメンコやフラメンコの音楽に触れる機会が多く、好きになりました。
「セビジャーナス」はスペインの3大祭りのひとつであるセビージャの春祭りで老若男女が思い思いに踊る曲です。アンダルシアでは誰もが踊れる踊りではないでしょうか。私もスペイン好きが集まったパーティで皆が踊りだし、あまりにも楽しそうだったので自分も踊れるようになりたいと思い、2年ほどを習っていました。

■以前、どんなお仕事をされていましたか？

西）大学の国際交流センターで大学生の留学や語学学習のサポートをしていました。自分自身が学生の頃は英語が得意ではなく、英語の学習を真剣に始めたのが25歳の時と遅かったので、いまさら勉強を始めてももう遅い、と思っている学生に自分の経験を通してアドバイスすると非常に説得力があったようです。

■英語の学習をしたいと真剣に思ったきっかけは何ですか？

西）25歳のときに友人とマレーシアのペナン島に行き、そこで中国系マレーシア人の方と知り合いになりました。その人とご飯を食べに行くと、行く先々でいろいろな知り合い、例えばマレー人やインディアンなどに会い、毎日一緒にご飯を食べる中で、みな英語が母国語ではないのに英語を使って会話を楽しんでいることに衝撃を受け、自分もいろいろな国の人たちと会話を楽しみたいという欲求から、英語の学習を始めました。

■どのように勉強しましたか？

西）カナダに留学しました。

■どうしてカナダを選んだのですか？

西）カナダを選んだ一番の理由は、旅行で行ったときの印象がとてもよかったからです。自然が美しく、治安もよく、英語も癖がないので、長期滞在するならココと思いました。特に初めてロッキー山脈を見たときは衝撃的で、ここを氷河が通り、削り取ってできた山なんだということを想像できる風景に、地球の歴史を見たような気がしました。2回目に留学した時はロッキーの麓に住みたい、という気持ちを抑えきれず、ロッキー観光で有名なバンフの隣町のキャンモアという、小さいけれども美しく、ゆったりした街に滞在しました。皆さんも機会があったら是非行ってみてください。お勧めです！

■JICA北海道（帯広）での業務内容を教えてください。

西）途上国から来た研修員達に、北海道の技術や知識を紹介するための研修コースの運営全般に関わる仕事をしています。実際に研修の運営に携わる日本側関係者との調整や、宿泊・移動手段の手配、研修員の生活環境をサポートするためのブリーフィングの実施や、健康管理等を担当しています。遠い国から来られた研修員の方々が快適に過ごされ、日本、そして北海道で少しでも多くのことを学んで、自国で生かしていただくこと、そして日本のよい印象を持って帰られることを心から望んでおります。

■どんな研修を担当しますか？

西）私が担当するのは自然環境系のコースなので、楽しみです。

■北海道の自然が大好きな西垣さんにぴったりですね。

西）はい。しかしまだまだ知識不足ですので、これからたくさん勉強していきたいと思っています。

♪ ジプシーキングス　「ボラーレ」

■この曲は西垣さんにとってどんな曲ですか？

西）フラメンコを習っていたことがあります。この「ボラーレ」は初めて発表会で踊った曲です。まだ初めて1年経った頃で、全くフラメンコになっていませんでしたが、スペインのタブラオのような狭いお店で、長いつけまつげを付け、大きな花を頭につけて、スカートの裾を振り回して踊った時間は全くの非日常といった感じで、とてもエキサイティングでした。

■JICAでは現在、海外ボランティアの応募を受付中ですね。

西）はい。興味のある方は是非説明会にご参加ください。興味、関心のある方でも、いろいろな不安はあると思います。私自身、海外ボランティアに興味はあり、調べてはみるものの行動にはなかなか移せませんでした。しかし自分で調べてあれこれ想像するのと、直接聞くのとでは、リアリティが全く違います。また新たな情報を得ることにより、自分が考え付かなかった別の方向性が見つかったりすることもあります。少しでも興味があるようでしたら、是非気軽に説明会に足を運んで、どんどん質問をしてください。

■JICAでは4月1日（火）から5月12日(月)まで青年海外協力隊・シニア海外ボランティアを募集中です。本日13：00から15：00までJICA北海道（帯広）で体験談＆説明会を実施します。参加無料で予約不要となっています。
体験談＆説明会のご質問はJICA北海道（札幌）011-866-8333、募集に関する情報は、JICAホームページをご覧ください！

西垣さん、ありがとうございました！