今週は、ミャンマー連邦共和国(Republic of the Union of Myanmar)をピックアップ！

2011年にテインセイン氏が大統領に就任したことで長い軍政支配に終止符が打たれ、民主化への第一歩を踏み出した。豊かに残された自然や、国中に点在する仏教遺跡など、見どころがたくさんある。

＜国の位置＞
インドシナ半島西部に位置し、北東に中華人民共和国、東にラオス、南東にタイ、西にバングラデシュ、北西にインドと国境を接する。

首都…ネーピードー

＜面積＞
68万平方キロメートル（日本の約1.8倍）

＜人口＞
6,242万人（2011年，IMF推定値）

＜民族＞
ビルマ族（約70％），その他多くの少数民族

＜宗教＞
仏教（90％），キリスト教，回教等

＜気候＞
国土が南北に長いため地域によってかなり異なり、基本的に中部から南部にかけて熱帯、北部は温帯。
外国人が特別の許可なく旅行できる地域は、年間を通して高温多湿。

＜主要産業＞
農業　(米、豆類)

出典・参考：外務省HP、ナショナルジオグラフィックＨＰ、地球の歩き方HP

今週は…
JICA研修員のミンさん

■よろしくお願いします。ミャンマーについて教えてください。

ミンさん 以下ミ）ミャンマーは135の民族が住む、多文化国家だということをぜひ知ってください。それぞれの民族がそれぞれの言葉、文化、お祭りなどを持って暮らしています。

■135の民族の中で特に特徴的な民族を教えてください。

ミ）パダウン族の女性は首に真鍮のリングを付けて首を長く見せることで有名です(日本では首長族として知られています)。その他にも、カドゥー族、ラウン族、レシャウン族、ナーガ族、アズィ族など色々ありますが、ぜひミャンマー各地を訪れ、それぞれの民族に会って、文化を体験してください。

■ミンさんの民族はどんな文化を持っていますか？

ミ）わたしはシャン族出身です。シャン族はミャンマーで2番目に大きい民族で、多くがミャンマー東部のシャン州に住んでいます。シャン族のほとんどが仏教徒で、男性は一生に一度、僧として修業を積むしきたりがあります。

■シャン族には他にもユニークなしきたりがあるそうですね？

ミ）男の子は日中と夜に女の子に会いに行ってはいけません。早朝だけOKです。

■ミャンマーではどんな言葉が話されていますか？

ミ）ミャンマーの公用語であるビルマ語を話します。わたしは時々シャン語も話します。

■ビルマ語での挨拶を教えてください。

ミ）こんにち⇒ミンガラーバ
　さようなら⇒タター
　ありがとう⇒チーズーティンバーデー

■好きな言葉をビルマ語で教えてください！

ミ）“ワーマシーベ　ウィーマローナ”。
「ゼロがなければ10は無い」。
何事も始め(ゼロ)がなければ何もできないという意味です。

♪「ユー　ヤー　マピィヤデニェ」
　ミャンマーのフォークソング

■ミャンマーで一番おすすめの観光スポットを教えてください。

ミ）一押しはバガンです。バガンはミャンマー中央部を南北に流れるエーヤワディー川流域に栄えた古代都市で、地域には様々な時代に建設された3000を超えるパゴダが残っています。川の中にも遺跡が残っています。

■パゴダってなんですか？

ミ）パゴダは、レンガとコンクリートで造られた宗教建築(仏塔)で、仏陀の遺品（髪の毛や歯など）を奉っています。ミャンマーのパゴダは金で覆われたものが多く、その金は全て人々が寄付したものです。

■おすすめ季節はいつですか？

ミ）ミャンマーは大まかに3つの地域に分けることができますが、北部は冬、中央部は雨季、南部は夏がお勧めです。ミャンマーは1年中いつ来ても楽しめます。

■ミャンマーの料理について教えてください。

ミ）ミャンマーでは、ご飯とカレースープが一般的に食べられています。また、魚ダシのスープで食べるライスヌードル、モヒンガーは朝食メニューとして人気です。

■どんな料理が好きですか？

ミ）ポークかチキンスープのライスヌードルが好きです。わたしの地元では、村人が自分たちで平麺を手作りで作ります。それが一番好きです。

■好きなお祭りはありますか？

ミ）水祭り「ティンジェン」が大好きです。ティンジェンは旧正月を祝う4月のお祭りで、ミャンマーで一番暑い時期に行われます。みんなお互いに水を掛け合ってお祝いするんですよ。

■ミャンマーに旅行したいと思っているリスナーの皆さんにアドバイスをお願いします。

ミ）ミャンマーにぜひ来てください！昨今、ミャンマーは民主化し、軍事政権によるいろいろな制限がなくなったことで、恐れずに国中を観光できるようになりました。ミャンマーにはビーチ、山々、川、森林などの美しい自然があり、白いゾウやホワイトタイガーなどの珍しい動物もたくさんいますよ！

♪サイサイマオ「トンボーシャングリ」
　ミャンマーの山の奥に住んでいるという伝説の少年について歌った曲。

■お仕事はなんですか？

ミ）農業・灌漑省の水資源管理局でアシスタント・エンジニアとして働いています。水田の開発のために、川から水を引いたり、用水路の設計や建設を行っています。

■ご家族について教えてください。

ミ）妻と2人の子どもと一緒に楽しく暮らしています。みんなを守るペットの犬も一緒です。

■週末はどのように過ごしていますか？

ミ）子供と一緒にショッピングに行ったり、映画を見たり、遊んだりするのが好きです。でも最近国の体制が変わって仕事が忙しくなり、週末はなかなか遊べません。

■5月14日からJICA北海道(帯広)で研修を受けているそうですが、帯広の生活はいかがですか？

ミ）帯広の生活を楽しんでいます。涼しくてキレイ、人が少なく、喧騒もない。そして人々はみんな落ち着いていて優しいですね。

■日本に来て学んだことはありますか？

ミ）時間に正確であること。そして環境保全に対し、みんなが積極的であることに気がつきました。

■「農村開発のための畑地帯における農業基盤整備」コースはどんな研修コースですか？

ミ）とても意味のある研修を受けています。高地の作物やかんがい、河川の開発についてたくさんの知識を得ることができました。そして、今まで見たことのないもの、知らなかったものをたくさん見ることができました。

■特にミャンマーで広めていきたい技術はありますか？

ミ）学んだことはどれも伝えていこうと思いますが、強いて言うならば、我々エンジニアがプロジェクトを計画するときに必ず環境に配慮しなければならないということです。そして、これから作り出そうとする新しい状態が、これまでの状態からどのように変わっていくのか、前もって想定しておくことの大切さを学びました。

■最後にメッセージをお願いします。

ミ）美しい自然を持つ帯広が大好きです！チャンスがあれば、きっともう一度来たいと思います。

I like and love Obihiro very much because it owns a lot of natural beauty. I will come and visit again if I have a chance, rest assured!

■ありがとうございました！