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JICA帯広研修員 - オティエノさん
JICA帯広研修員
ケニア

この記事の投稿者JAGA
今週は、ケニア共和国(Republic of Kenya)をピックアップ!
<国の位置>
東アフリカに位置する共和制国家で、イギリス連邦加盟国。
北にエチオピア、北西に南スーダン、西にウガンダ、南にタンザニア、東にソマリアと国境を接し、南東はインド洋に面する。
首都はナイロビ。
<面積>
58.3万平方キロメートル(日本の約1.5倍)
<人口>
3,980万人(2009年:世銀)
民族:キクユ族、ルオ族、カンバ族、マサイ族など42部族。ナイロビ周辺を生活圏とするキクユ族が、人口の5分の1ほどを占める。
<言語>
公用語は英語。国語のスワヒリ語のほか、42の部族語も話される。
出典・参考:外務省HP、ウィキペディア、地球の歩き方
今週のゲストは…
JICA研修員のオティエノさん
■よろしくお願いします。まずは普段話している言葉について教えてください。
オティエノさん オ)職場では英語を使います。ケニアには公用語と国を代表する言葉があります。公用語は英語で国を代表する言葉はスワヒリ語です。
■ご家族とは何語で話していますか?
オ)英語、スワヒリ語、私の言葉ルオ語を使います。ルオは私の部族です。
■ルオ語での挨拶を教えてください。
オ)こんにちは⇒オヤオレ (朝)
イディナディ (昼)
オイモレ (朝)
さようなら⇒オリーティ
ありがとう⇒エロカマノ
♪ベリンダ・イオール「ンダロ モコ」
ルオ語で歌ってるゴスペル
■ケニアの魅力を教えてください。
オ)ケニアにはたくさんの広大なスペースがあります。ナイロビを出たら、森があり、動物たちが道を横切っていくのを見ることができます。 私は今ナイロビに住んでいますが、あまり都会が好きではありません。チャンスがあれば、田舎に住みたいと思っています。ケニアにはたくさんの国立公園があります。セレンゲティ国立公園には蛇がたくさんいます。マサイマラ国立公園にはとても美しい景色が広がっています。
■ケニアには42の部族がありますよね?
オ)はい。言葉も42あります。ケニアは季候も人々も多様性に富んでいる国です。気温が40度を超える場所や、深い森が広がっている場所もあるんです。カカメガと呼ばれる森には色々な種類の蛇がいたるところにいます。
■言葉が42あっても、お互いに理解できるんですか?
オ)全く違う言葉なので、お互いに理解するのはとても難しいです。3~4年一緒に住んだら理解できるようになるかもしれません。
■ケニア生産されているものにどんなものがありますか?
オ)ケニアには紅茶やコーヒー、それから牛肉があります。紅茶やコーヒーは主にヨーロッパに、牛肉はアラブ諸国に輸出しています。
■ケニアの食べ物について教えてください。主食は何ですか?
オ)ウガリです。とうもろこしをひいて粉にします。調理方法はいたってシンプル。沸騰させたお湯ととうもろこしの粉を粘りがでるまで混ぜ続けます。
■どこでも食べることができますか?
オ)ウガリはどこでも食べることができます。それ以外の料理は部族によって異なります。ケニアの中部ではギデリという料理があり、とうもろこしと豆を混ぜて茹でたものです。ギデリには好きなものを入れて楽しむことができます。人によっては肉を入れたり、野菜や香辛料を加えたりします。マンダズィという料理もとてもおいしいです。これは小麦粉を水でといて揚げた料理です。
■他の国から影響を受けた料理はありますか?
オ)ケニアは様々な文化が合わさっているため、他の国から食べ物を輸入しています。インド料理のチャパティはケニアでよく食べられています。
■ケニアではいろんな料理が食べられそうですね。
オ)42の部族がいるため、それぞれの部族の料理を楽しむことができます。また、最近ケニアでは部族間での結婚が多く、それぞれの部族の料理が混ざりつつあります。部族間結婚は新しい物を作り出しています。
■料理が得意そうですね?
オ)はい、ほとんどの料理を作ることができます。
■スポーツについてうかがいます。人気のスポーツというと?
オ)サッカーが1番人気があります。ケニアには有名なチームが2チームあり、20年以上のライバルなんです。1つは私の部族ルオでもう一方はルヤです。2つの部族は昔からサッカーが得意です。
■ケニアといえば、陸上、特に長距離が得意だというイメージがあります。
オ)ほとんどの長距離の選手はカレンジン族の人たちです。彼らの才能でしょうね。彼らほど、よく走る人を見つけるのは難しいと思います。
■カレンジン族の人たちはどうして速いんでしょうね?
オ)長距離選手のほとんどの人たちは、小さい頃から毎日学校まで走っていたというのを聞いたことがあります。学校は家から8~10キロ位離れた場所にあり、学校に行くときも、夕方家に帰ってくるときも走るので、自然にトレーニングができるんです。
■ケニアでは選手を育てるために、国を上げて取り組んでいることがありますか?
オ)あります。選手が強いということは、国にとって財産です。今ケニアでは選手を育ててビジネスとして活用しようとしています。陸上競技で勝つことができれば、国に賞金をもって帰って来てくれます。ですから、そのお金で、村や地域が本当に成長しているんです。
■今年はロンドンオリンピックがありますが、どのくらいの選手が出場しますか?
オ)通常70~100人位の人たちが参加します。チーム自体、毎回本当に大人数です。
■ケニアの選手は、メダルを獲ると思いますか?
オ)はい、もちろんです!特に800メートルなど中距離やマラソンなどの長距離は絶対に獲ります!
■ところで、アメリカのオバマ大統領が就任した当時、ケニアが話題になりました。縁があるんですよね?
オ)彼の父方の祖父母はケニア人。オバマ大統領は私とルオ族です。
■ケニア出身で世界的に有名な方というと?
オ)環境保護活動家ワンガリ・マータイです。彼女はアフリカ人女性として始めてノーベル平和賞を受賞しました。
■ワンガリ・マータイさんは本当に有名ですね。「MOTTAINAI」キャンペーンを推進していましたね。
オ)彼女はとても強い女性です。環境に関する本を出版し、環境問題に関して政府に改善するよう訴えかけました。ケニアには権利を主張し、戦っている人たちがいます。現在のライラ首相はルオ族で、今のケニアの状況を変えるための取り組みを行っています。
■どのような取組を行っていますか?
オ)私達が今直面しているのは、社会の中で特定の部族だけをひいきするという差別問題です。ケニアではとても大きな問題になっていて、就職の際、特定の部族の人しか採用されないということがあるんです。けれども最近では差別が起こらないよう新しい憲法ができました。これは本当に素晴らしいことです。ライラ首相はケニアで起きている問題を変えようとしています。
♪ケニアの伝統音楽「ムギディ」
■お仕事について教えてください。
オ)私は技術研究所で指導員をしていて、生徒たちに機械工学を教えています。私が働いている施設はJICAのプロジェクトで建てられたもので、設備や機材などもJICAが提供してくれました。
■1月19日に帯広に到着したそうですが、何か驚いたことはありましたか?
オ)自分の背の高さに困っています。ほとんどの建物のドアの高さが大体私の鼻あたりなんです。
それから、日本では必ず時間厳守ですよね。これについては今学んでいるところです。1分でも遅れると「オティエノさん」と電話がきます。全てにおいて時間厳守です。でも帯広の人たちはとてもフレンドリーでいつも助けてくれます。
■JICA帯広の研修コースについて教えてください。
オ)「農業生産性向上のための農業機械・農機具改良」というコースに参加しています。この研修でとても印象深いのはテクノロジーです。日本の技術をケニアで適応できれば、今よりもずっと発展すると思います。私自身、農機具のメンテナンスに非常に興味があります。ケニアには広大なスペースがあり人々が生活しています。その中で、何かを変えるには人々の心から変えなければならないということをここで学びました。
■帰国後、JICAの研修で学んだことをどのように生かしたいですか?
オ)活動計画をまとめ私の上司に見てもらい、今後の計画を決めていきたいと思います。そしてその計画案を他の同僚や、農業関係者に伝えていきたいと思います。
♪スワヒリ語の歌「カタカタ(ダンス)」
■最後にメッセージをお願いします。
オ)JICA帯広での研修を通して、多くのことを学んでいます。私がケニアに戻った後も、ケニアの成長のために力を貸していただけることを願っています。ケニアには可能性が沢山あると思います。最後に、ケニアの政府に感謝しています。今回のような研修を受ける機会はなかなか得られないことです。
■ありがとうございました。
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