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JICA帯広研修員 - デララムさん(イラン)

JICA帯広研修員

イラン

JAGA

この記事の投稿者JAGA

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今週は、イラン・イスラム共和国 (Islamic Republic of Iran)をピックアップ!

<国の位置>
西アジア・中東のイスラム共和制国家。ペルシア、ペルシャともいう。北にアゼルバイジャン、アルメニア、トルクメニスタン、東にパキスタン、アフガニスタン、西にトルコ、イラクと境を接する。またペルシア湾をはさんでクウェート、サウジアラビア、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に面する。首都はテヘラン。

<面積>
1,648,195平方キロメートル(日本の約4.4倍)

<人口>
7,560万人(2012年,世界人口白書2012)

<民族構成>
ペルシア人のほか、アーザリー人などのトルコ系、クルド系など。

<言語>
ペルシア語が公用語だが、アーザリー語、トルクメン語、ガシュガーイー語などトルコ系諸語も広く話されている。南西部を中心にアラビア語を話す人も多い。そのほかアッシリア語、アルメニア語などがある。

<宗教>
シーア派イスラムが強く、スンニ派イスラム、キリスト教、ゾロアスター教、ユダヤ教などもある。

<気候>
起伏に富み国土も広いイランの気候は、場所により大きく異なる。イランには、はっきりとした四季がある。一般的に春と秋はイラン全土に共通する、暑くも寒くもない旅行に適した季節。ペルシア湾沿岸は夏は40℃を超えるほどの暑さだが、冬は過ごしやすい。西部の高原地帯やカスピ海沿岸は夏は過ごしやすいが、冬は雪が降ることも。

<文明の十字路 美しき「ペルシアの旅」>
車窓から見えるのは、あるときは紅く染まった沙漠、またあるときはオリーブ林が続く緑。50度を超える灼熱の中、強烈な日差しが照りつけていたかと思えば、柔らかな雨が降っている。いくつもの山や谷の間を、縫うように道は続く。あまりに広大なイランの大地を走る、曲がりくねった道。そしてその道は、さらに幾万幾千の山や谷を通り抜け、トルコやコーカサスを通ってヨーロッパへ、またパキスタンや中央アジアを通って中国まで続いている。屋台から、風に乗って香ばしい匂いが漂ってくる。音を立てながら炭火の上でキャバーブが次々と焼き上がる。隣の屋台では、スパイシーな揚げ餃子、サモサがきつね色に揚がっている。サーサーン朝時代の遺跡ターゲ・ボスターンにある天使のレリーフは、ギリシアの勝利の女神ニケか、愛の神エロスをモチーフにしたとされている。そして、このレリーフはさらに仏教世界に受け継がれ、ガンダーラ、中国を経由して、法隆寺や正倉院などに数々の飛天像を残すことになった。イランは、東と西の狭間でさまざまな文化を吸収し、かつ世界中の文化に影響を与え続けている。

出典・参考:外務省HP、ウィキペディア、地球の歩き方‘12~’13

今週は…
JICA研修員のデララムさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

デララムさん 以下デ)デララム・ゴルマルビーです。帯広での研修に参加するために来ました。

■イランはどんな国ですか?

デ)イランには長い歴史と独特の文化・文明があります。また、イランには美しい自然と風景、レンガと石造りの町並み、そして精密な装飾がされたイスラムの独特の建築様式「モスク」が魅力的な国です。日本料理とは異なるイランの香辛料たっぷりのおいしい料理、古くからある文学や詩の世界を満喫することができます。また、人々はおもてなしの心を忘れず、いつでも歓迎します。私はイランの境界線のない世界観と人々の結束力がとても好きです。

■普段話している言葉について教えてください。

デ)職場ではペルシア語を話します。また、私自身JICAが行っているアンザリ湿原環境管理プロジェクトに関わっているため、日本人関係者とは英語で会話します。家族や友人とは基本的にペルシア語で会話します。イランには他にたくさんの異なる言語やアクセントがあります。北部にある私の出身地ギラーン州ではギラキ語という言葉が話されています。

■ギラキ語のあいさつを教えてください。

デ)こんにちは⇒サラーム又はドルード(敬礼を意味します)
   さようなら⇒ホダハフェス又はベドルード(「神様が守ってくれます」という意味です)
  ありがとうございます⇒マムヌン、モッツシェキラ、メルシー

♪ ヘンガ・メ「イラン」
 歌手ヘンガ・メは現在アメリカに住んでおり、この曲では祖国イランについて歌っています。「祖国に呼ばれたら、私はいつでも行きます」と歌われている曲。

■オススメの場所を教えてください。

デ)イランの首都「テヘラン」は高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市です。これまでの歴史において重要な拠点とされてきました。ショッピングモールも多く、もっとも有名なのが中東最大規模の市場「バザール」です。衣料品はもちろん、絨毯や宝石なども売られています。バザールの中にはモスクや銀行などもあり、一つの小さな街になっています。アーザーディー・タワーは逆Y字型の巨大な塔で現代イランの象徴的な建物です。その他、考古学博物館には紀元前6世紀頃の貴重な出土品を見ることができ昔の歴史を知ることができます。イラン中央部にある都市「イスファハン」は歴史的なペルシア様式の建物がある街で、特に有名なのがイスラム建築の最高峰「マスジェデ・エマーム」です。この建物は世界遺産に登録されている「イマーム広場」にあり、サファヴィー朝のアッバース1世のために建てられました。その美しい鍾乳石のタイルで複雑に彩られた青の模様は見るものを圧倒します。また、イラン南西部にある都市「シーラーズ」は2600年という長い歴史をもつ街で世界遺産に登録されています。イランの国花であるバラの美しさはシーラーズが一番です。シーラーズには美しい庭園が多数あります。お薦めの季節は何と言っても草花が咲き誇る春です。

■イラン料理について教えてください。

デ)イラン料理は全体的に煮込み料理が多いです。またハーブをふんだんに使い香り豊かな料理に仕上げるのが特徴です。主食はお米もパンも両方よく食べます。お米は日本のお米とは違い細長くてパサパサしています。日本料理との共通点は魚料理です。イランにはカスピ海がありますので、魚の燻製や塩漬けがあります。中部に行くと肉料理が多く、特に羊肉を食べる習慣があります。結構カロリーが高くボリュームのある料理ばかりなので、日本の方々にとっては満腹になりすぎるかもしれません。料理では例えば「チェロ・キャバーブ」があります。これは串焼きしたお肉がメインの料理です。チェロはお米を表します。お皿にはお米と串焼きしたお肉、それから焼きトマトとバターがのっています。「チェロ・キャバーブ」はイランのどこにでもある料理です。「ゴルメ・サブズィ」は500年から1000年以上の長い歴史をもつ料理です。主に羊の肉、野菜、ネギ、ハーブ、パセリ、豆などを煮込んだ料理で、カレーに似ていてご飯と絡めながら食べます。同じ料理でも地域によってレシピは異なります。その他、イタリアのピザやドイツやオーストリアなどで食べられるカツレツ「シュニッツェル」などイランに入ってきた料理も多いです。

■イランの飲み物について教えてください。

デ)「ドゥーグ」はイランの国民的ドリンク。ヨーグルトと塩、そしてミントで作られます。家で作る習慣があり、結婚式や家族が集まった時などよく飲みます。さっぱりとしておいしいですよ。羊肉料理に合いますし、朝食でもナンと一緒に出されます。

■どんなお菓子がありますか?

デ)イランはお菓子の種類が豊富ですし、味付けも日本のお菓子とは少し違います。「バグラバ」はフィロ生地と呼ばれるパイ生地にクルミやピスタチオ、アーモンド、デンプンと砂糖を混ぜて作ったペーストを重ねていきオーブンで焼いたお菓子です。また、北部の方では「リシュテ・ホスカル」と呼ばれるお菓子があります。米粉で作られており、米粉を練って生地を作りその中にクルミを入れて油で揚げます。「ギャツ」はイラン中央部のイスファハンでとても有名なお菓子で、見た目は角砂糖のようなお菓子ですが、実際は柔らかいお菓子でバラの花で作ったジュースを入れますので、食べるとバラの香りが口いっぱいに広がります。「ノグル」は砂糖を溶かしてクルミの周りを砂糖で固めたお菓子で、これにもバラのジュースが使われているので、とてもいい香りがします。イラン中部ではバラがよく取れるため、このように多くのお菓子にバラジュースが使われています。

■イランのスポーツについて教えてください。

デ)イランのスポーツと言えばレスリング。レスリングはイランの国技なのでオリンピックでも金メダルを取る選手が多いです。例えば、2012年に開催されたロンドンオリンピックのレスリングでは、男子の55キロ級のハミド・スーリヤンと60キロ級のオミド・ノルージがそれぞれ金メダルを取っています。オリンピック以外に世界選手権でもメダルを取っています。

■イラン女性のファッションについて教えてください。

デ)女性の服は「マーント―」と呼ばれる長いスカートです。スカーフには3種類あり、頭にかぶせたスカーフを顎のところで結ぶ「ルーサリー」、頭にふわっとかぶせる「シャール」、そして頭を髪の毛を含め全てすっぽりと覆う「マグネー」があります。色は黒色がもっとも一般的な色です。

■イランと日本の違いはどんなところですか?

デ)イランや他のイスラム圏では金曜日がお休みです。キリスト教徒の人たちは日曜日が休みですが、私たちイスラム教徒にとっては金曜日が日曜日です。日本や他の国では月曜日から仕事を始める国が多いですが、私たちは土曜日が日本でいう月曜日、つまり週の始まりなのです。

♪ アリ・ヘシュメティ「グラス・アンド・ストーン」
 「海の中におぼれていくようにあなたのことが夢中です」と歌っているイランのラブソング。

■イランのお正月について教えてください。

デ)イランでは新年のお祝いのことを「ノウルーズ」と言います。「ノウルーズ」はペルシア帝国が作られた時代から行われ、古代ペルシアを起源とするゾロアスター教が行ったことが始まりとされています。「ノウルーズ」はイランではもっとも重要な祝日とされ、ノウルーズが始まる前の準備は入念に行われます。まずは春のお掃除。春のお掃除では家の隅々まで大掃除をします。これは「自然の再生」を意味し、家だけではなく新しい服を買い新年を迎える準備をします。また、新年を迎える前の最後の水曜日に家族が集まり薪で火を作りその上をジャンプする習慣があります。これはその一年に起きた悪いこと(病気や事故など)を全て火に捨てて幸せを祈るために行います。また、子どもたちはハロウィーンのように近所の家を回ってお菓子をもらいに行きます。イランではヒジュラ太陽暦とヒジュラ太陰暦、さらに西暦が場面ごとで使い分けられています。「ノウルーズ」はヒジュラ太陽暦にそくしたもので、一年の最初の春の日である3月21日春分の日に行われます。3月21日がヒジュラ太陽暦では日本でいう1月1日元旦にあたります。「ノウルーズ」は「新しい日」を意味し、昼と夜の長さが同じとされている3月21日に行います。イランの「ノウルーズ」では厳格に太陽の中心が天球の春分点上に来た、まさにその瞬間を春分の日とするため、新年を迎える時間が毎年異なります。夜中の2時に新年を迎えることもありますし、夜中12時のこともあります。また場合によっては早朝ということもあります。新年を祝う際「ハフトスィーン」というイランの重要な風習があり、特別なテーブルの上にペルシア語の「スィーン」で始まる言葉をもつ物を7つ置きます。置くものには意味があり、例えば、小麦や大麦は生まれ変わることを意味し、林檎は健康と美しさを意味します。その他に富を意味する「硬貨」や正直な心を表す「鏡」など様々なものを置き、元旦から13日間はテーブルとテーブルの上にのっている物を動かしてはいけません。この期間にテーブルを少しでも動かしたら災難に見舞われると信じられているので、あまり人が入らず、子どもたちが走ってテーブルを倒してしまうことがないような安全な場所に設置されます。13日経ったらテーブルが片付けられ普通の日常に戻ります。「13」は私たちにとっては災いをもたらす数字とされ、元旦から13日間、どこも行かずに家に引きこもっていると悪いことが起こると信じられています。そのため、みんな13日間は公園などに行き、自然に触れる時間を作ります。この時期は木々が芽吹き、緑がとても豊かになりますのでイランの春を感じることができます。今ではこの13日間を「自然の日」と呼んでいます。
イスラム教では一年の最初の日に行ったことが、一年を通して行われると信じられています。例えば、元旦の日にお昼寝していたら、一年を通してお昼寝をするとか午後になると眠気が襲うと信じられていますし、元旦の日にヒゲも剃らないで過ごしていると一年中ヒゲを剃らずに過ごすと言われています。なので、新年を迎えたらちゃんと髭を剃って、身支度を整え、だらだらと過ごさずテーブルに座って家族と一緒に新年を祝わなければならないのです。
イランに観光に来ることがあれば、是非この新年のお祭「ノウルーズ」の時期に来て頂きたいです。イランの伝統的な習慣や文化を楽しむことが出来ると思います。

■帯広の印象を教えてください。

デ)イランではドラマ「北の国から」が放送されていて、それを初めて見たときから北海道に行ってみたいと思っていました。今回、その夢が叶って本当に嬉しかったです。「北の国から」は日本でもとても有名ですが、イランでも大変人気があります。ドラマで使われている主題歌は私のお気に入りです。これを聞くと、とても穏やかな気持ちになります。まさに広い大地を思わせる音楽ですね。日本料理ではお好み焼き、そしてわさびをたくさん入れた醤油につけて食べるお刺身が大好きです。

■デララムさんのお仕事について教えてください。

デ)環境庁で働いています。また、大学でも講義をしており、環境工学や港湾の管理・運営について教えています。

■研修コース「生物多様性保全のための環境教育技能向上」について教えてください。

デ)研修では日本における野生動物と環境保護について学びました。また、イランにおける環境問題を分析し、地域住民からの理解を得られるように交渉する技術を学びました。その他、これまで私が経験した事例を基に作成した解決策案を分析する取り組みも行いました。
現在JICAが行っているアンザリ湿原環境管理プロジェクトは5年計画で行われています。このプロジェクトに取り組むためにも生物の多様性と湿原の保護、そしてそれらを実践に結びつけていくための知識を出資者に伝えていく技術が必要です。今後は再びJICAの研修に参加し自分の知識を深め、最新の技術を学んでいきたいと思っています。

♪ ラストック「バルーン・バルーネ」
 イランでは大変有名なバンドグループで、世界中でコンサートをしている。

■最後にメッセージをお願いします。

デ)また再び帯広に戻ってくることができることを願っています。できれば、「私が戻ってきたい街「綺麗帯広」というタイトルで記事を書き、自分のブログに載せて他の街に住んでいる人たちに、この美しく親切な人たちが住んでいて思い出の詰まった街、帯広について伝えたいと思います。ここを離れるのはとても寂しく、さよならを言うのが辛いです。最後にメッセージです。人生は一度きりです。いろいろなことに挑戦して道を切り開いてください。また、他の国から来た人々を家族のように思いながら違いを認め合い、学びあえたら一番良いと思います。

I wish I can see Obihiro again as soon as possible. I want to prepare an article about vaious beautiful aspects of this city and its society maybe by this title “ Kirey Obihiro, where I want to come back” and put it in my weblog and attract people’s attention to this beautiful memorable city its kind and hospitable people especially those who are living in other countries. I will miss here so much, so it is very difficult to say Goodbye to Obihiro. My message are “ Be a Voice not an Eco “ ,“ Find a Way or Creat a Way “ ,“ Watch and Learn and enjoy your new international family here as much as possible”.

■ありがとうございました!

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クリスマス・イブの1994年12月24日に開局したコミュニティーFM局。十勝に根差し、リスナーとの共感を大事に放送しています。

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