今週は、ケニア共和国（Republic of Kenya）をピックアップ！

＜国の位置＞
東アフリカに位置する共和制国家で、イギリス連邦加盟国。北にエチオピア、北西に南スーダン、西にウガンダ、南にタンザニア、東にソマリアと国境を接し、南東はインド洋に面する。

首都はナイロビ。
ナイロビの名はマサイ族の言葉で「冷たい水」からきたといわれるほど、アフリカにしては水がきれいで豊富な場所。

「サファリ」という言葉はケニアで生まれ、スワヒリ語で「旅」を意味する。

＜面積＞
58.3万平方キロメートル（日本の約1.5倍）

＜人口＞
4,161万人（2011年：世銀）

＜民族＞
キクユ族、ルオ族、カンバ族、マサイ族など42部族。ナイロビ周辺を生活圏とするキクユ族が、人口の5分の1ほどを占める。そのほか、ビクトリア湖周辺に住むルオ族、タンザニアとの国境付近に住むマサイ族、そのマサイ族と同じ牧畜民である北部のツルカナ族、サンブル族、ソマリ族、海岸地方に住むスワヒリ族、マチャコス周辺のカンバ族など多彩。

出典・参考：外務省HP、ウィキペディア、地球の歩き方

今週のゲストは…
JICA研修員のジョージさん

■よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

ジョージさん 以下ジ）Hajimemashite, George desu. Yoroshiku Onegaishimasu.

■主な産業を教えてください。

ジ）ケニアでは様々な種類の植物を育てており、ケニア産の植物は国内でも流通していますし海外にも輸出されています。ケニアの気候は場所によって異なっているため、高品質な紅茶や花、コーヒーを生産しています。それらの生産されたものはケニアの主要な輸出品でお花は主にオランダに輸出されています。

■ケニアは最近、観光地として人気が高まっていますね。

ジ）5つの理由があると思います。ひとつは、多様な文化が観光客を魅了していること。2つ目は、ビックファイブと呼ばれるケニアにいる主要な動物、ライオン、バッファロー、ヒョウ、象、サイを見ることができます。3つ目、文化遺産があります。4つ目が美しい滝、そして山々があります。最後にバリンゴ湖から流れる温泉を楽しむことができます。

■ジョージさんは普段何語を使っていますか？

ジ）母語はルオ語です。英語とスワヒリ語はケニアの公用語で、職場では英語を使います。

■ルオ語でのあいさつを教えてください。

ジ）こんにちは⇒ナディ
　　ありがとう⇒エロ　カマーノ
　　さようなら⇒オリーティ

♪　エミー・コスゲイのゴスペル

■ケニアの魅力について教えてください。

ジ）ケニアは様々な自然環境が存在する美しい国です。ケニアには様々な地形があり、平野があれば、険しい山々、そしてその山からたくさんの水が流れている場所、温暖の差がなく穏やかな気候の地域など様々です。ケニアには41以上の多様な文化と伝統を持った民族が共存しているため、文化も様々です。ケニアの人々はとてもフレンドリーでどんな人が来ても、すぐに受け入れます。そして観光客が大好きです。

■観光客にオススメの場所を教えてください。

ジ）1つ目のお勧めの場所がコースト・エリアです。美しい景色、浜に打ち寄せる波、美しい砂浜を楽しむことができます。2つ目のお勧めの場所がケリチョという地域にあるケニア山、エイゴ山です。そこに行けばダイナミックに流れる滝を楽しむことができます。特にトムソンの滝はおすすめ。それからケニア山にも登ることができます。また、植民地時代に人々が身を隠すために使っていた洞窟が当時のまま保存されており、観光客が見に行けるようになっています。その他、ケリチョでは特産物の紅茶を楽しむこともできます。
ケニアには国立公園がいくつかあります。例えば、マサイマラ国立公園では野生の動物の大移動を見ることができますし、ツアボ国立公園ではビッグファイブと呼ばれている動物、ライオン、バッファロー、ヒョウ、象、サイを見ることができます。それからナクル国立公園、アンボセリ国立公園もかなりおすすめです。

■インド洋に浮かぶラム島は昔アラブの国々との貿易の場所だったそうですね。

ジ）この島はアフリカの文化とアラブ文化が融合している島です。貿易が行われていた当時、アラブの国々の人たちとコミュニケーションをとるために、スワヒリ語が作られました。今現在でもラム島に住んでいるほとんどの人がイスラム教を信仰しており、イスラム文化の影響を受けています。イスラムの典型的な建築様式の建物が多く存在しています。ラム島ではビーチリゾートやマリンスポーツを楽しむことができます。ラム島の中心市街、ラム旧市街は東アフリカで最古のスワヒリの建物が今なお良い状態で残されているということから世界遺産に登録されました。

■どの時期がお勧めですか？

ジ） 11月から2月がおすすめです。この時期は乾燥しているため、雨にあたることがありません。

■ケニア料理について教えてください。

ジ）ケニアの主食はウガリです。ルオ語ではクオンといいます。ウガリはトウモロコシの粉で作られます。その他に豆やお米、魚　サツマイモ、アワやキビ、ソルガムという雑穀、ピーナツなどを食べます。私の大好きなケニア料理はウガリとチキンや魚が盛られた料理です。それからニャマチョマと呼ばれる串に刺して焼いたお肉料理や、生地を円形に伸ばして焼いたチャパティも好きです。

■ケニアにしかない飲み物はありますか？

ジ）ケニアには「タスカー」や「ホワイトキャップ」というブランドのビールがあります。その他にチャイも飲みますし、サトウキビで作られたケニアのワインやとうもろこしで作る蒸留酒、「ケニアゴールド」という名前のコーヒーリキュールもあります。「ブサ」や「チャンガ」はとても強いケニアのお酒です。私自身は紅茶とフルーツジュースがお気に入りです。

■甘いものにはいかがですか？

ジ）文化的な祭典や実家に帰った時などに伝統的な料理を食べます。「ボ」と呼ばれる牛肉の切り肉や伝統的な野菜、「デック」や「ミト」などがあります。「デック」や「ミト」はとても甘い野菜です。

■ケニアの人たちが好きなことは何ですか？

ジ）地域や文化によって異なります。ケニアの西部の州の人たちはサッカーが好きです。陸上競技はリフトバリーという州の人たちが好きですし、ケニアの中央州の人たちは農業やビジネスに関する事が大好きです。海岸の州の人たちはビーチライフが大好きです。

■ファッションについて教えてください。

ジ）ケニアには様々なファッションがあります。スーツを着る人もいますし、「ブイブイ」と呼ばれるイスラム教の人たちが着る服もあります。「ブイブイ」は主に海岸の地域の人たちが着ています。またお祭りの際には「カウンダ」と呼ばれる特別な生地で作られたシャツを着ます。また、動物の皮を身に付ける伝統的な格好もあります。様々な動物の羽を衣装に付けた伝統的なファッションです。

■ジョージさんはどの祝日が好きですか？

ジ）クリスマスと新年です。クリスマスには教会で集会が開かれた後、イブニングパーティなどが開かれます。パーティではヤギやヒツジ、牛を調理し、みんなで食べます。新年も教会でパーティが開かれ、朝まで楽しみます。

♪　オソゴ・ウィニョ「ワン　ジー　アリヨ」
　オソゴ・ウィニョはケニアの伝統的な音楽を重んじ、伝統的な楽器を使った様々な曲を生み出しています。「ワン　ジー　アリヨ」は「私たちは二人」という意味で、自分と妻はいつでも、どんな時でも一緒でいつも仲良し、ということを歌っています。

■8月13日に帯広にいらっしゃったそうですが、帯広の印象はいかがですか？

ジ）交通渋滞がないのは本当に素晴らしいです。

■日本について驚いたことはありますか？

ジ）日本の人たちは知らない人が来ても、いつも快く歓迎してくれます。それら常に忙しくしていることにも驚きました。時間に対する厳密さにも驚かされました。また、日本は森や林などの自然がケニアよりもかなり多いと感じました。

■現在「地域住民の参加による多様な森林保全」という研修コースに参加されているそうですが、どんなコースですか？

ジ）日本の森林と林業に関する現状とこれから将来に向けた取り組みについてや、森林関係の法律や制度、地域住民の参加による植林、苗木などの技術について学んでいます。その他、森林に関する調査、民有林における森林保全活動や湿地における野生生物の保護とエコシステムなどに関することが研修に組まれています。

■帰国後、ＪＩＣAの研修で学んだことをどのように活かしたいですか？

ジ）管理計画に関する知識が私にとっては、とても重要です。講義や視察を通して、森林保護活動を実施する上で、最適の場所を明らかにすることができます。また、帯広で学んだことは特に農地や乾燥した土地に暮らす人々の生活改善、環境保護を実践する事に役立ちます。
森林資源をこれからも持続的に利用できるように取り組んでいきたいです。

■具体的に、ケニアに帰ったらどのようなことをしたいですか？

ジ）私たちの自然環境は危機的な状況です。これ以上悪化しないようにするためにも、森林を護っていく必要があります。そのためにも日本で得た技術と知識をケニアで実践していきたいです。実践することによって、森林環境が保護され、10％の森が回復すると予想されています。

■最後にメッセージをお願いします。

ジ）カリブ　ケニア！（Welcome to Kenya）ケニアのビッグファイブの動物、ライオン、バッファロー、ヒョウ、象、サイ、多様な文化、インド洋、湖や山を是非楽しんでください！

♪　プニット・アリシオス　「モビンバ」

■ありがとうございました！