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JICA研修員学校訪問の参加校募集!

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JICA研修員学校訪問

miho

この記事の投稿者miho

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JICA北海道(帯広)が実施している開発教育プログラムのひとつ、「JICA研修員学校訪問」の来年度の参加校の募集を行っています。学校訪問を実施した幕別町立途別小学校の田辺智弘先生と、JICA北海道(帯広)開発教育・広報を担当している十勝インターナショナル協会の加藤かおりさんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

田辺さん、以下田・加藤さん、以下加)よろしくお願いします。

■JICA研修員学校訪問について教えてください。

加)開発途上国から日本の技術を学びに来ている人たちを研修員と呼んでおり、JICA北海道(帯広)では、毎年約世界60カ国から350人もの研修員を受け入れています。その研修員が地域の学校を訪問して子どもたちと一緒に交流するのがこの学校訪問というプログラムです。子ども達にとっても普段なかなか接する機会がない国の研修員と触れ合うことで、異文化、多文化理解に繋がり、また研修員にとっても日本の教育現場を知る良い機会になるため、毎回非常に充実した国際交流ができるプログラムとなっています。

■とても楽しそうなプログラムですね。それでは、学校訪問を昨年夏に実施された途別小学校の田辺先生に交流の内容や様子について伺いしましょう。田辺先生、まずいつごろから学校訪問を実施されているんですか。

田)私が赴任する前から実施されていて、もう10年ほど前から取り組んでいるそうです。

■学校訪問を実施することになったきっかけを教えください。

田)第一に、子ども達が多くの国の方々と触れ合うことで、その国の文化に興味をもてるようにするためです。また、複式校ということで普段小さい集団の中での交流になってしまいますが、このような機会を設けることで、コミュニケーション能力を身に付けて欲しいのと、子ども達が途上国の実態を直接知り、それらの国々が抱える問題に関心を持ち、視野を広げる機会を設けるためです。

■今までどこの国の研修員が訪問しましたか?

田)キューバ、ザンビア、タンザニア、カンボジア、ガーナ、モザンビーク、ミャンマー、スリランカ、タイ、パキスタン、ナミビア、ネパール、南スーダン、ジョージア、東ティモールなど本当にたくさんの国の研修員に訪問していただきました。

■小学校がまさに国際広場になるという感じですね。では学校訪問当日、研修員とどのような交流をされましたか?

田)アイスブレイクで行った「名刺交換ゲーム」、フルーツバスケットを語学版にアレンジした「母国語バスケット」というゲーム、研修員さんからの国紹介、ネパールの遊びで、日本の鬼ごっこのような「カバディ」と呼ばれるゲームを楽しみながら全校交流、そして体育館での全校給食、最後は子ども達から研修員の皆さんに日本の文化紹介を行いました。

■内容盛りだくさんですね。なかでも想い出に残っている交流を教えていただけますか?

田)どのプログラムも楽しい思い出ばかりですが、やはり子ども達から研修員さんへの日本の文化紹介の時間ですね。子ども達がこの日に向けて練習していたのも知っています。研修員さんが、子ども達の英語の紹介を聞いてくれて、その後楽しそうに交流してくれている姿を見ると、本当に幸せな気持ちになります。コマを回すことに研修員さんが成功した時には、みんなでハイタッチをして喜んでいました。

■児童の皆さんはどのように研修員とコミュニケーションをとっていましたか?

田)高学年になるほど英語を使って話そうとして、形式的な交流になりがちでしたが、低学年の子ども達は、みんな日本語で気軽に「何が好きなの?」「私はこれが得意なんだよ!」と、普段通りにコミュニケーションを図れていたように感じます。また、遊びを通したり。肌の触れ合いを通すと、子ども達と研修員さんの距離もぐっと縮まっていたように思います。

■給食はどのような雰囲気でしたか?

田)給食中は、低学年の子ども達が研修員さんを質問攻めにし、終始和やかな雰囲気でした。研修員さんは宗教の関係などで、豚肉や牛肉を食べられない方もいらっしゃいますが、事前に教えていただいているので大丈夫でした。ですが、間接的に牛肉エキスが入っている食べもののような場合はどうしたら良いのか判断しかねる場合がありますので、その時はJICAスタッフの方と連絡を取り合い、相談しています。

■ちなみに研修員に好評だったメニューはなんですか?

田)給食に加えて途別小で作った「粉ふきいも」や枝豆も食べていただいたのですが、じゃがいもが好きな方が多かったです。どの国にも親しまれている野菜なんだなと思いました。枝豆は、中には食べない方もいらっしゃいました。

♪ USA for AFRICA / We Are The World

■田辺先生、研修員とのコミュニケーションでうまく伝わらなかった事、当時は大変でも今では笑い話!というエピソードはありますか?

田)まず、私自身英語が得意ではなく、英語で話そうとすればするほど会話が上手く成り立たない気がしました。それよりも、その場の雰囲気を楽しんで、文より単語で話している方が楽しかったです。ネパールの研修員さん相手に、私がネパールのゲーム「カバディ」の審判をやったのですが、あれはドキドキしました。

■何度も研修員を受け入れられていると伺いましたが、一番思い出に残っているエピソードを教えてください。

田)私は、昨年度途別小学校に赴任、,初めてJICA学校訪問を体験しました。子ども達も、当日に向けて、日本の文化を紹介しようと練習を重ね、つたないながらも英語で話そうと練習する姿が印象的でした。また、学校訪問当日は、何より子ども達に対して研修員さんが愛情深く接してくれて、言葉では伝わらないこともありますが、心で通じ合うことができるということに大変感動いたしました。研修員さんも子ども達もみんな笑顔で、平和の縮図のような光景でした。

■研修員がとった行動で、驚いたことや、文化の違いを感じた瞬間を教えてください。

田)研修員さんには毎年、母国の文化紹介のプレゼンをしていただいているのですが、時間通りにプレゼン内容がまとまっていない方も結構おられます。時間に対して寛容な方が多く、プログラムを進める上では大変なのですが、時間にあまりとらわれない文化の違いもあるのだと思い、視野が広がりました。

■研修員が途別小学校の設備や教育方針で驚いていたことを教えてください。

田)研修員さんが驚いていたというより、田んぼで途別小学校で取り組んでいる稲作りの様子や農園の様子を見学した際、「ここは、こうした方が良いよ!」と研修員さんから校長先生がアドバイスをいただいたようで、驚いていました。やはり、稲作りや農業は、世界共通なんですね。また、途別小学校で取り組んでいる和太鼓の演奏をした際には、研修員さんは大変喜んでいました。どの国も音楽に対する思いが熱く、「叩かせて欲しい!」と実際に叩いて楽しむ姿も見られました。

■校訪問実施の前と後とで、その国のイメージが変わったことはありましたか?

田)「外国の方=言葉が通じない=怖い存在」という意識が子ども達にも私にも少なからずあったと思うのですが、話をして交流を深めることで、そういう意識は取り除かれました。また、南スーダンの研修員さんの方の発表を聞いて、その土地ごとに伝統の音楽と踊りがあると聞き、アフリカの人たちの音楽に対する思いがよく伝わりました。

■学校訪問終了後、児童に何か変化はありましたか?

田)具体的に「こうなりたい!」という目標まではできていませんが、その後のJICA交流のまとめでは、研修員さんに教えてもらった内容を熱心にクイズにまとめるなど、意欲的に取り組んでいました。また、「○○さん大好き!」とJICA交流後も話し、私が子ども達からのお礼のお手紙を渡しに行った時には、「先生だけずるい!」と文句を言っていました。外国の方との距離が縮まってきているように感じます。

♪ 絢香 / にじいろ

■田辺先生、学校訪問の事前学習として、講師が学校に訪問して国際理解教育授業を行う「出前講座」も取り入れたと聞いていますが、いかがでしたが?

田)事前指導として、出前講座で来てくださったJICA市民参加協力調整員の石井さんのおかげで、子ども達が当日に向けて意欲的に準備に励むことができました。今回は「世界の食事」に焦点を当てて、世界には料理一つをとっても様々な文化があるのだということを知ることができました。ここから、外国に対する興味関心が芽生えてきたように思います。何より、外国を知ろうと思うきっかけ作りをするという点で、出前講座は大変効果的でした。

■言葉の壁を気にせず交流ができるよう、様々な工夫をされていると思いますが、研修員を迎えるための準備や、気をつけている事などを教えてください。

田)初めに、アイスブレイクの時間を設けることに留意しています。アイスブレイクの時間は、「わかりやすく、活動的で、触れ合いがあり、喜びが残るもの」を意識しています。今年度は、研修員さんと挨拶をして、名刺を交換するというゲームを行いました。名刺は、事前に研修員さんの母国語でサインを書いてもらい、交換したあとの名刺は台紙に貼りつけてラミネートし、記念下敷きにしました。また、研修員さんと子ども達1対1のアイスブレイクだけでなく、その後全員での交流遊びを取り入れて、楽しい時間を共有できるように配慮しました。

■学校訪問を実施して良かった!と思えるときはどんな時ですか?

田)子ども達の思いと研修員さんの気持ちが通じ合った時が、最も良かったと思える瞬間です。今年は、研修員さんが最後にバスに乗り込む際に、みんなでアーチを作って見送ったのですが、研修員さんの中には涙を流してくれる方もいらっしゃって、子ども達の思いが通じたことを実感しました。

■学校訪問を通して、田辺先生が興味を持った国、または行ってみたくなった国はありますか?

田)私自身海外には1度しか行ったことがないのですが、研修員さんのプレゼンを聞いてみると、世界を見てみたいなと少し思うようになってきました。カレーが好きなので、ネパールやスリランカに行って、本場のカレーを食べてみたいです。

■やはり、実際にその国の人に触れ合うことで新しい興味もわいてきますよね、では、研修員の皆さんはどうなんでしょう。加藤さん、研修員が学校を訪問する前と後の様子や変化について教えてください。

加)まず、学校訪問に向かう途中ですが、これから楽しいプログラムが始まる!ということで研修員も興奮するはずですが、実際は、研修員は自分たちはこれからどこに連れていかれるのだろうと言わんばかりの表情で、バスの中は静かで暗い雰囲気です。

■それは予想外ですね、でも学校に到着すれば研修員の表情も変わりますよね。

加)はい、初めは研修員も緊張している様子でぎこちないところもありますが、子ども達とゲームを楽しんでいくうちに笑顔が増えて、最後にはすっかり打ち解けあっています。帰りは子ども達や先生方が見送りしてくださるのですが、中には別れを惜しみ、泣いてしまう研修員もいます。朝の暗い雰囲気は何だったの、と言いたくなるぐらい帰りのバスの中は思い出話に花が咲き賑やかです。研修員にとっても日本滞在中、最も思い出深いプログラムの一つになっているようです。

■来年度の学校訪問の応募ですが、加藤さん、どのように応募したらいいのでしょうか?

加)まず、募集要項ですが、資料はすでに十勝の各市町村の学校に発送されていますし、JICA北海道(帯広)のホームページで、事業の紹介をご覧になっていただくと、国際理解と交流のためにというカテゴリーがございます。そちらから募集要項や応募用紙をダウンロードすることができます。なお、ご不明な点はJICA北海道帯広図書資料室 41―4100に問い合わせいただければと思います。
募集は2月16日から始まっており、締め切りは3月10日木曜日17:00必着となっています。

♪ 奥田民生 / イージュー★ライダー

■最後にリスナーの皆様へメッセージ、これから学校訪問の応募を考えている先生方へのメッセージをお願いします。まずは田辺先生お願いします。

田)私自身、まだJICA学校訪問を体験して2年目で、周りの先生の皆さんに教えていただくことの方が多いです。ですが、私がJICA学校訪問を通して大切だと思うことは、何事においてもそうですが、やはり「目的意識」だと思います。何となくやって何となく終わってしまうのでは、このJICA学校訪問はもったいないです。研修員さんも、この学校訪問を楽しみにしてくださっています。内気な子どもも、この学校訪問を通してコミュニケーションを図れるようになるかもしれません。外国に興味をもって、将来の夢が広がるかもしれません。子どもの可能性を広げるといった観点で見れば、大変有意義な取り組みだと思います。子ども達に「目的意識」をもたせて、事前指導から事後指導まで準備することも多くありますが、その分心が通じ合った時に得られる達成感や満足感も大きいです。途別小学校は小規模校ですので、学校全体で取り組んでいますが、規模によって学年ごとに行うなど、様々な取り組み方も見えてくると思います。学校事情もあり、中々実施が困難な場合もあるかと思いますが、子どもの将来の可能性を広げる一つの道としてJICA学校訪問に取り組むことも良いと思います。

■加藤さんお願いします。

加)本日ご紹介した学校訪問は本当に毎回、充実したプログラムですので、ぜひ多くの学校に応募していただきたいです。また昨日からJICA北海道(帯広)のギャラリーで、世界の学校写真展というのを開催しており、世界各国の校舎や授業風景、子ども達の写真、世界の教科書も展示しています。そこに学校訪問の募集要項や申込書も配架しておりますので是非ご利用ください。同じ建物内には図書資料室もございます。国際協力に関する本やお子様向けの絵本、図鑑も取りそろえていますので皆様のお越しをお待ちしております。

■ありがとうございました!

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