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JICA北海道(帯広)職員-小澤 佳子さん

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アゼルバイジャントルコ海外ボランティア

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この記事の投稿者JAGA

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今週は、アゼルバイジャン共和国(Republic of Azerbaijan)とトルコ共和国(Republic of Turkey)をピックアップ!

≪アゼルバイジャン共和国≫

<国の位置>
コーカサス地方の南西部
北はロシア、北西はグルジア、西はアルメニア、南はイランと国境を接し、東はカスピ海に面する。アルメニアをまたいで西南方に飛地のナヒチェヴァン自治共和国があり、アルメニア、イランおよびトルコと接している。

首都…バクー(ペルシア語で「風の街」を意味)

<面積>
8万6,600平方キロメートル
(日本の約4分の1、北海道よりやや大きい程度)

<人口>
940万人(2012年:国連人口基金)

<言語>
公用語はアゼルバイジャン語(テュルク諸語に属し、トルコ(共和国)語やトルクメン語に近い)

<民族>
アゼルバイジャン系(90.6%)、レズギ系(2.2%)、ロシア系(1.8%)、アルメニア系(1.5%)
(アゼルバイジャン共和国国家統計局)

<宗教>
主としてイスラム教シーア派

<主要産業>
石油・天然ガス、石油製品、鉄鉱等(バクー油田など豊富な天然資源がある)

<気候>
1年を通じて強い風の吹く日が多く、気候はその風に大きく左右される。夏の気温は40℃を超えることもあるが、日本に比べると湿度が低く、前述の風もあって比較的過ごしやすく感じる。 一方、冬の気温は0℃~10℃度程度ですが、強い風の吹く日は体感温度がかなり低くなる。気候は概ね穏やかで、春秋は短いが四季の区別がある。

<ワイン>
アゼルバイジャンはワインの有名な産地であり、コーカサス有数の上質なワインで知られる。庶民が好んで飲むイワノフカは低価格で飲みやすくおいしい。また世界遺産に登録されている乙女の塔の名をとったワインもある。

出典・参考:外務省HP、在アゼルバイジャン日本国大使館HP、ウィキペディア


≪トルコ共和国≫

<国の位置>
西アジアのアナトリア半島(小アジア)と東ヨーロッパのバルカン半島東端の東トラキア地方を領有する、アジアとヨーロッパの2つの大州にまたがる共和国。

首都…アンカラ(アナトリア半島中央部に位置する)

<面積>
780,576平方キロメートル(日本の約2倍)

<人口>
75,627,384人(2012年12月,国家統計庁推定)

<言語>
トルコ語(公用語)

<民族>
トルコ人
(南東部を中心にクルド人,その他アルメニア人,ギリシャ人,ユダヤ人等)

<宗教>
イスラム教(スンニ派,アレヴィー派)が大部分を占める。
その他ギリシャ正教徒,アルメニア正教徒,ユダヤ教徒等。

<気候>
トルコの気候はマルマラ海、地中海、エーゲ海沿岸地方の地中海性気候、アナトリア半島内陸地方の大陸性気候、黒海沿岸地方の温帯湿潤気候の3つに大きく分けられる。首都アンカラの気温は冬の最低気温が-10℃以下、夏の最高気温が35℃以上になり、寒暖の差が大きい。

<文化>
トルコの国土は、ヒッタイト、古代ギリシア、ローマ帝国、イスラームなどさまざまな文明が栄えた地であり、諸文化の混交がトルコ文化の基層となっている。これらの人々が残した数多くの文化遺産、遺跡、歴史的建築が残っており、世界遺産に登録されたものも9件に及ぶ(詳しくはトルコの世界遺産を参照)。トルコの伝統的な文化はこのような基層文化にトルコ人が中央アジアからもたらした要素を加えて、東ヨーロッパから西アジアの諸国と相互に影響を受けあいながら発展してきた。

<二国間関係>
(1)日本・トルコ関係は、1890年のエルトゥールル号事件(1887年に小松宮彰仁親王同妃両殿下が欧州訪問の帰途にオスマン帝国を公式訪問したことに対する答礼として、アブデュル・ハミト2世が特使としてオスマン提督を日本に派遣した際、エルトゥールル号が帰路、紀州・串本沖で沈没。乗組員581名が死亡したが、日本側官民あげての手厚い救護により69名が救助され、日本の巡洋艦によりトルコに送還された事件)以降、歴史的に友好関係にある。また、1985年3月、イラク・イラン戦争の中、テヘランで孤立した邦人を救出するためにトルコ政府がトルコ航空の特別機を派遣した出来事も、両国の友好関係の象徴的出来事となった。
(2)東日本大地震に際して、トルコ政府は支援・救助チーム32名を派遣、約3週間にも及ぶ活動を行い、支援・救助チームとしては最長期間の活動を行った(2011年3月21日~4月8日の期間、宮城県利府町でベースキャンプを設営し、主に宮城県七ヶ浜町などで活動)。4月4日に菊田政務官(当時)が七ヶ浜町の現地を視察し、トルコ支援・救助隊員と懇談。4月11日、トルコ支援・救助隊は、帰国前、伴野外務副大臣(当時)を表敬。伴野副大臣(当時)から、トルコの支援に謝意を表明した。また、4月4日、成田空港に支援物資を積んだ貨物機が到着し、缶詰約60,000個、水約18.5トン、毛布約5,000枚が宮城県や福島県の被災地に届けられた。

出典・参考:外務省HP、ウィキペディア

今週のゲストは…
JICA北海道(帯広)職員の小澤 佳子さん

■よろしくお願いします。

小澤さん 以下小)よろしくお願いします。

■小澤さんは昨年からJICA北海道(帯広)で勤務されているということですが、もともと帯広のご出身ですか?

小)出身は札幌です。

■お仕事の内容を簡単に教えてください。

小)途上国から来た研修員達に、北海道の技術や知見を紹介するための研修コースの運営全般に関わる仕事をしています。予算作成や契約、実際に研修の運営に携わる日本側関係者との調整や、宿泊・移動手段の手配、研修員の自立した生活環境をサポートするためのブリーフィングの実施や、健康管理等を担当しております。

■帯広に赴任される前はどちらにいらしたのですか?

小)アゼルバイジャンという国で働いていました。カスピ海の西側、イランの北部、ロシアの南側に位置する北海道とほぼ同じ大きさの小さな国です。

■アゼルバイジャンはどんな国ですか?

小)国は小さいですが、歴史が深く、文化芸術に優れています。19世紀にノーベル賞で知られるノーベル兄弟がカスピ海周辺の油田を発掘し、石油開発で栄えました。昔はソビエト連邦の一部でしたので、社会システムは旧共産圏の影響がまだ尾を引いています。人々が温かくもてなし好きで、治安も良く、自然が美しいことには感動しました。現在は石油や天然ガスのビジネスにより、首都バクーでは高層ビルの建設ラッシュです。表面的にはバブル真只中ですが、富を得ているのは一部の利権者だけで、路地裏ではバラック暮らしをしながら日々の生活を脅かされている人がたくさんいるのも事実です。急速な経済発展に計画的な開発が追い付かず、地域格差と環境汚染が深刻な問題となっています。ただ若者が多いので、人材育成に力を入れれば、今後大きく発展すると思います。日常使用される言語も多様です。誰もが最低2か国語は話しますし、4か国語、5か国語を平気で操る人がたくさんいます。

■どのような仕事をされていたんですか?

小)日本大使館でマイクロプロジェクトの案件形成、監理を担当しておりました。「人間の安全保障」とは、あまりなじみのない言葉かもしれませんが、日本政府は最低限の安全や権利を奪われている人々に、人道的な見地から、彼らが自立できるような環境を創出するための支援を繰り広げています。通常ODAは相手国政府による要請に基づき、経済協力するというイメージが大きいですが、大使館主導で実施される「草の根人間の安全保障無償資金協力」については、地元住民やNGO、自治体と共に作り上げる1件1千万円ほどの小さなプロジェクトです。
私のいたアゼルバイジャンの場合は、政府の開発が行き届かず緊急性を要するセクターにテコ入れをしておりました。例えば「○○村では水源がなく女性や子供が数キロ離れた川まで水を汲みに行っており学校にも行けない。ソビエト時代に使用されていた給水システムを修復すれば、村に水が届くので修復プロジェクトを支援してくれないか。」といった要請が年間何十件も大使館に届きます。その中からどのプロジェクトが妥当で緊急性を要するのか、技術的に可能なのか、現地に出向き、住民と話し合い、さらには内容をより良いものに変えながら共に作り上げ、日本政府に稟請してゆくのが私の役目でした。
村の学校建設、給水設備整備、病院への機材供与等、年間約15件ほどのプロジェクトを立ち上げ、実施監理をしていました。現地の人たちと一緒に一つのプロジェクトを作り上げてゆくプロセスは、色々な困難に直面し大変な思いもしましたが、とにかく「楽しかった!」の一言につきます。一旦プロジェクトが成功し、多くの人々が歓喜の声を上げている姿を見るのは感動的なものでした。国で初めての自治体でのごみ処理施設を建設し、環境省や政府の人々に「どうやったらあのようなものを作れるのか」と問い合わせをいただいたこともあります。
日本はアゼルバイジャンが独立して間もない頃からこの支援をしてきましたので、多くの国民は日本人に対し「国作りに支援してくれた友好国」として良い感情を抱いています。日本の方はアゼルバイジャンなんて国について知らないかもしれませんが、日本人がアゼルバイジャンに行けば、全国津々浦々、多くの人々に大歓迎されるはずです。

♪ Vagif Mustafazade 「Yollar(道)」

■どういった曲ですか?

小)意外かもしれませんが、アゼルバイジャンは古くからジャズが盛んな国です。昔旧共産圏のジャズが世界的に流行った頃にはジャズ・ピアニストのVagif Mustafazadeが世に知られるようになりました。旧共産圏のジャズは音が堅く、少なからず民族音楽の影響を受けており、いくら西洋風の音楽を装って格好つけても、どこか作品に土着的な調律を隠し切れないところがユニークです。この曲も古い曲ですがいつの時代に聴いても新鮮で、アゼルバイジャンらしい優しさがあふれている音源です。

■アゼルバイジャン以外に行ったことのある国といいますと…?

小)トルコでも働いていました。日本語教師からトルコ語通訳へと方向転換し、国際赤十字連盟で働いたり日系企業に所属したりと、結局トルコには計8年間在住しておりました。

■トルコでの生活はいかがでしたか?

小)トルコは大の親日国で、特に日本人だということで随分優遇されました。というのも、今から120年ほど前、明治天皇を表敬したオスマントルコの軍艦が、帰路台風に見舞われ和歌山県沖で座礁してしまう事件があったのです。その時、貧しい漁村の人々が、多くのトルコ人を救い、そして食べ物や衣服を提供したそうです。漁村の人々の手厚い介抱のおかげで、69名の生還者達は無事トルコに帰国することができました。人情に熱いトルコの人々は、この話をずっと語り継いできて、日本人からの恩を決して忘れないと言っています。この話はトルコに行くまで知らなかったのですが、あらためて遥か昔、異国の人々に支援の手を差し伸べた先人の方々のお蔭で、今こうして色々な面で優遇されている自分がいるのだと、心から感謝する毎日でした。この理念は国際協力にも結びつくと思います。今やっていることは信頼関係の構築で、次世代の人々を生きやすくするための基盤作りだと確信しています。
また、親日国であることを抜きにしても、トルコは大変面白い国です。文明の十字路と言われるように、長い歴史と多様な文化背景が入り混じり、どんなテーマをとっても噛めば噛むほど味の出るスルメのように奥が深く飽きません。仕事ではイライラ・ハラハラさせられることも多くありましたが、カリカリしている自分に自己嫌悪してしまうほど、周りのトルコ人はゆったり構えていて、心が豊かでした。もちろん先進国のように何もかも正確に、精密には行きません。いい加減なところも多々ありますが人間味にあふれていて、それがトルコらしさなのではないかと思います。トルコにはトルコの発展の仕方があり、その良さはいつまでも失わないでほしいと思っております。

■こんな仕事がしてみたいという明確はビジョンがあったんですか?

小)学生時代から特に国際協力方面に進みたいとか明確なビジョンを持っていたわけではありません。私の場合は、単に音楽が好きだったことが海外に出るきっかけです。私が学生だった頃はまだインターネットなどからの情報が発達していなかったから、とにかく何かに興味を持ったら現地へ行って実際に目で見て調べるしかなかったのです。学生時代は旅に出て色々な国の中古レコード屋や露店を回ってはアングラなレコードを集めたりしました。今なら家で座っていても何でも情報が手に入りますので、もしかするとそれほど海外に興味を持たなかったかもしれません。その後、海外で多様な文化や多様な価値観に触れ、一度日本社会を出て、全く違う社会で生活してみたいなと思ったのです。若気の至りですが我ながら良い選択だったと思います。一つ一つの貴重な出会いと経験が、国際協力への道に私を導きました。

■この仕事をしていて良かったと思ったことはなんですか?

小)多様な文化、多様な人々と触れあうことで、いつも新鮮な気持ちでいられること。自分とは全く違った背景の人の立場に立って物事を考えることができるようになること。そして世界中にたくさんの友人を持てたこと。逆にこの仕事をしなければよかったと思ったことは一度もありません。

■これから国際協力関係のお仕事を目指す方にアドバイスをお願いします!

小)国際協力やボランティアというと、こちらから与えるイメージが大きいですが、実際は得るもののほうが大きいと思います。同じフィールドで働く人達は士気が高く、熱意に溢れており、きっと一生の友を得られるでしょう。素晴らしい出会いや経験はお金では買えない財産となりますので、是非今後国際協力の場で働くことを検討している人は自分に投資するつもりで、一歩踏み出してみてください。JICAには多くの経験豊かな先輩がいますし、サポート体制も整っています。

♪ ノラ・ジョーンズ 「Don’t know why」

■ありがとうございました!

【JICA海外ボランティア募集説明会のお知らせ】

青年海外協力隊・シニア海外ボランティアを募集中です。

≪体験談&説明会≫
10月19日(土)
時間:午後1時~3時
場所:JICA北海道(帯広)オリエンテーションルーム
    帯広市西20条南6丁目1-2

参加無料・予約不要・入退場自由

海外ボランティア募集の締切りは、11月5日(火)。
体験談&説明会に関するお問い合わせは、
JICA北海道(札幌)011-866-8333。
募集に関する情報は、JICAホームページをご覧ください!
http://www.jica.go.jp/volunteer/

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